海外からの訴訟における日本の裁判所の役割と保険料の違いは?
法人で日本に登記簿を置いています。
国内PL保険と海外PL保険に入っています。
国内は比較的安い保険料で大きな金額でも保険に入ることができました。
海外は国内PL保険に比べ高かったです。
最初は海外の判決は日本より高いからかと思っていたのですが、海外から訴えられても裁判所は日本になるとききました。
製造物責任法等で海外から訴えられた際、裁判所は日本になるのでしょうか?
また、その場合日本での裁判での判決(外国では行われている懲罰制度がない)が出されるのでしょうか?
そうなると国内PL保険に比べて海外PL保険が高くなる理由は
どこにあるのでしょうか?
何卒よろしくお願いします。
相手が日本の裁判所に訴えた場合、日本の裁判所に管轄はあります。
相手がA国の裁判所に訴えた場合、A国の法律で管轄があればA国の裁判所で裁判が行われます。
A国の判決でA国にある貴法人の財産は強制執行されます。
A国の判決書で貴法人の日本所在の財産を強制執行しようとするとA国の判決を日本の裁判所で承認される必要があります。
ここで日本の裁判所は懲罰的損害賠償を認めない可能性があります。
A国での強制執行は高額に、日本での強制執行は否高額に、ということが、「理由」ではないでしょうか。
詳しくご説明いただき誠にありがとうございます。
日本以外に法人の財産はございません。
万が一そうなると日本での強制執行になると思うのですが、日本の裁判所に通した際に高額すぎると通らない場合がある、相場から大きく外れたような金額だと認められない場合があると認識してもよろしいでしょうか?
海外PLは割と外国に財産を持ってる際などに有効的ということですね。
A国の判決が日本の裁判所で承認されるための要件として日本の公序に反しないというものがあります。懲罰的損害賠償はこの公序に反する可能性があるということです。
ただし、個別の事件ごとに判断されるので懲罰的損害賠償=公序違反というような単純なものでは無いことを申し添えます。