音信不通の家族との不動産の共有状態の解消と、相続についての質問。

音信不通の家族との不動産の共有状態の解消と、相続についての質問。

Aさんは老後、妻Bと長女Cと共同で不動産Xを購入し、持分割合はAが0.5、Bが0.1、Cが0.4であった。購入後、Aさんと妻B、長女Cの家族(夫と子)とともに5人でXに居住していた。不動産の頭金は、それぞれの持分割合に基づいて支払ったが、長女Cの分のローンはAさんが負担していた。

同居中、家族間で生活トラブルが絶えず、長女Cと夫によるドアやトイレの破損(恐らく故意)などが発生し、修理費用はAが負担した。また、これらのトラブルが原因で長女Cが精神疾患を患ったため、夫と子とともに引っ越していった。その後、Aさんは長女Cの病気の完治を優先するため、連絡を取れていない状態である。生前整理として不動産の共有状態を解消したいと考えている。長女Cが払うべき光熱費やローン、家の修繕費をすべてAが支払ったことや、Cは既に居住していないことをふまえ、どのようにこの不動産を整理するのが良いか。

Aさんには別居している次女Dがおり、死後は彼女に財産を相続させる意向も持っている。過去のトラブルから長女Cには相続させたくないという意向を持っている。

不動産の共有状態を解消するためにどのような法的手続きを取るべきか。また相続に関してどのような対策を講じるべきか。

・共有状態の解消について
 ①連絡を取り、持分の買取の交渉(ローン残債の一括支払い)
 ②ローン状況にもよりますが、不動産を売却して共有関係解消

・相続について、
 長女Cが退去した経緯に関しては、A側からの言い分だけでなく、Cの言い分も確認する必要があります。持分4割の長女が全く使用収益することができていないことから、CからAに対して、相当額の請求をすることが考えられます。
 修繕費などに関しては裏付けとなる客観的な証拠があるかどうかを確認する必要があります。
 不動産を残す方向性で考えている場合は、上記①の選択をしたうえで、遺言を検討することになります。

不動産の共有状態を解消するためにどのような法的手続きを取るべきか。
 弁護士に依頼し、共有物分割請求をし、Cの持ち分を買い取ることが考えられます。
 Cのローンを支払ったことは、贈与するという約束がなかったのであれば立て替えたということで
 買い取り代金と相殺することが考えられます。

また相続に関してどのような対策を講じるべきか。
 相続については、遺言書を書く必要があると思います。

 弁護士に面談で詳しい事情を話して相談された方がよいと思います。