相続放棄後の携帯解約について
旦那が亡くなり、相続放棄を行いました。
その後、旦那名義で契約•旦那名義の口座引き落とし の携帯電話の督促状が届いたため、
契約者が亡くなったこと•相続放棄をしたこと
を伝えるためにサポートセンターに連絡をすると
相続放棄をした場合も解約してくださいと言われたので解約を行いました。（店舗にも事情を説明し、相続放棄受理通知書を提出することで未払い分の支払いは不要と言われています。）
ですが、後から問題にならないか、不安です。
この場合、携帯解約しても相続放棄取り消しになったりしないでしょうか？
解約は、保存行為にあたるので、相続放棄に影響しません。
したがって、放棄は有効で、単純承認になることはありません。
判例は、相続放棄が受理された後は、民法921条1号のみなし単純承認の規定（相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき）は適用されないと解しています。
そのため、本件の問題は、同条4号の単純承認事由（相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき）に該当するかどうかですが、携帯電話の解約行為は基本料金を発生させないという意味で保存行為に該当し、遺産や相続人に対する損害を与えるものでもあなたが利益を得るものでもないため、問題になることはないと思われます。なお、理論的には、相続放棄を完了した相続人には被相続人名義の携帯電話を解約する立場ではなくその権限もないはずであり、そもそも電話会社の「相続放棄をした場合も解約してください」との考え自体が法的には誤りであると思われますが、電話会社がそれでよいというのなら事実上問題になることはないでしょう。
お忙しいところご回答いただきありがとうございました。
不安でしたが、ご回答いただいた内容で安心しました。