元不倫相手からの求償権請求は不当ではないか?
元旦那へ慰謝料の振込(分割)が完了したとして、元不倫相手から求償権の請求をされました。
私は振込はしてないのですが、慰謝料を支払う代わりに養育費は貰わないと元旦那と約束しました。なので、私としては慰謝料は払った認識です。
元不倫相手の求償権?半分払えと言う請求は不当なものじゃないのでしょうか。
私だって払ってるのに元不倫相手の分も半分持たなければいけないというのはおかしくないでしょうか。
また、元不倫相手は私が主導的だったこと、私が既婚者で相手が独身だったことを理由に半分ではなく私に8割負担しろと言っています。
共同責任という事は半分が妥当じゃないんでしょうか。
妥当かどうかは、お互いの納得と具体的経緯によります。相談者様の言い分が間違っているというわけではありませんが、一方からおうかがいするだけという限界があるということです。
手続面では、話合いでらちがあかなければ、訴訟を起こしてくるまで待つか、債務不存在確認請求訴訟で先手を打つかになるでしょう。
純粋にこれは法律論です。
少しわかり難い条文なのですが、先に条文を挙げます。
(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)
第四百四十三条 他の連帯債務者があることを知りながら、連帯債務者の一人が共同の免責を得ることを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、その連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
2 弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た連帯債務者が、他の連帯債務者があることを知りながらその免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済その他自己の財産をもって免責を得るための行為をしたときは、当該他の連帯債務者は、その免責を得るための行為を有効であったものとみなすことができる。
ご自身のケースでは、443条1項により、不倫相手からの事前通知がなかったため、ご自身は、離婚時に支払い済みであるということを、不倫相手に対抗できます。
この点、2項の規定との兼ね合いについて、疑問が出ると思いますが、
昭和57年12月17日最高裁判所第二小法廷判決において、
「連帯債務者の一人が弁済その他の免責の行為をするに先立ち他の連帯債務者に対し民法四四三条一項の通知をすることを怠つた場合は、既に弁済その他により共同の免責を得ていた他の連帯債務者に対し、同条二項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことはできない。」旨判示しています。
要するに、
ご自身 事前・事後の通知なし
不倫相手 事前の通知なし
であれば1項の問題となります。
私は事前に元不倫相手に慰謝料を払いましたとか、払い終わりましたとかは言っておりません。今回請求された際(元不倫相手の分割の支払いが終わった後)に求償権をと請求された際には養育費と慰謝料を相殺してますと言言いました。
元不倫相手が慰謝料が決まった時点では半分支払ってと言われてません。支払い終わった時点では言われました。
つまり事前の通知がなかったから、私は私で払ったのでと主張し不倫相手に求償権を請求されても拒否できるという事でしょうか?
ご自身が払った部分(共同の免責を得た部分)については、拒否をすることができます。
という事は相手が支払った慰謝料よりこっちが養育費と相殺した額の方がでかかった場合は逆にこっちが請求できるということでしょうか?
相殺なので振込んだ証拠はなく(そもそも振り込んでない)、元旦那と慰謝料と養育費を相殺したという証拠が元旦那に証言してもらうように頼む位しかないのですが大丈夫でしょうか?
離婚協議書には慰謝料がいくらでとかは書かれておらず、養育費としていくら払うとしか書かれていません。
相手に免責を主張するのは厳しいでしょうか...?