譲渡を受けた著作権は倒産後にどうなるか？

Question

過去に発刊されていた雑誌の内容や写真・図解を発刊元から貸与（著作物貸与契約を締結）してwebサイトを運営しています。ただ、近ごろ著作物の盗用が多数見られたため、対処するために発刊元から著作権の譲渡契約を締結してもらう予定です。

その締結にあたり、発刊元から申し出があれば著作権を再譲渡するという特約を設けています。

その内容をふまえたうえでの質問です。
たとえば、著作権の譲渡を受けてから自社が万が一倒産した場合、著作権はどのようになるのでしょうか？
申し出た発刊元に再譲渡される、あるいは管財人に権利が移るなど、著作権がどのようになるのかご教示下さい。

契約を結ぶにあたり、万が一に備えて倒産した場合は著作権が発刊元に戻るという条項をつけた場合は有効になるでしょうか？

徳勝 丈 弁護士 · Accepted Answer

仮に、ご相談者様の会社が著作権を保有した状態で破産した場合には、管財人にて当該著作権を換価する（売却する）ことになります。
また、契約にあたって、万が一に備えて、倒産した場合には著作権が発刊元に戻る条項を付けたとしても、実際に倒産になった場合には否認される可能性があります。
ですので、仮にご相談者様の会社に破産のリスクが現実的にあるのであれば、発刊元に著作権を残しつつ、ご相談者様の会社がその独占的なライセンスを受けるという契約を締結するのが一番現実的ではないかと思います。このようなライセンス契約を希望される場合には、弁護士に相談されることをお勧めいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。