夫の不貞行為に対する離婚拒否と今後の戦略について相談したい

夫が同僚の独身女性と不貞行為をしています。いきなり離婚したいと言い出し、勝手に別居して女とおそらく同棲しています。早く結婚したいのか、早急に離婚に向けて話し合いしたいと言っています。

小学生の子供がいて、結婚15年目です。夫は高収入で、私はパートです。私は離婚に応じません。不倫のことを隠して離婚したいなんて言語道断ですし、まだ夫へ愛情があること、婚姻費用をもらい続けて離婚の条件に納得できるまで粘ろうかと思います。

いままで無料相談で弁護士さん3人とお話し、探偵に依頼して確保した証拠を見せたところ、立証は高確率で可能でしょう、女に慰謝料請求したほうがいいと3人とも同じご意見でした。

夫は協議離婚したいようで、両家で話し合いをする予定です。そこできっと夫は離婚届や家を売ることやいろんな書類を持ってくるでしょう。でも、私は一切同意せずに、不倫について初めて問い詰めようと思っています。理由は調停や裁判の回避です。不倫を認めなければ、最終手段として証拠を見せるつもりです。

2人の弁護士さんにお聞きしたら、「証拠をつきつけて、すぐに女の実家に慰謝料請求の内容証明発送をしたほうがよい」ということでした。細かな見立てはいろいろなご意見がありました。

証拠の使い方や今後の戦略について、他の弁護士さんのご意見を聞きに行きたいのですが、日にちが迫っていて、こちらでお聞きしたいです。

まだ弁護士さんとは契約していない段階です。詳しい情報が少ない中ですが、ご意見をいただきたいです。よろしくお願いします。

証拠を拝見していないため、不貞が証明できるという前提となりますが、不貞相手の女性への慰謝料請求は、時効にさえ気をつければどのタイミングでも良いかと思われます。

条件次第で離婚を検討するというのであればそれらの話し合いをした上で、不貞慰謝料についてどこまでの責任追及するかを検討する形でも良いでしょう。

両家での話し合いが予定されているとのことですが、まずは、その場での夫の出方を見極め、不貞関係の事実確認をしてみるというお考えも選択肢の一つかと思います(後の証拠とすべく、その話し合いの録音をしておくことが考えられます)。なお、不貞の証拠を突き付けずとも不貞行為を認めるケースもあるでしょうし、証拠を突きつけても、否定を続けるケースもあり得ます(両家の面前という親族がいる場のため、身につまされて白状する方向に振れることもあれば、逆に保守的になり、素直に認めることができないことも想定されます)。いずれにしても、両家の話し合いで離婚の話し合いが決裂した場合には、調停や裁判に発展する可能性も見込んでおくべきでしょう。
 証拠内容を直接確認していないため、あくまで裁判等に耐えうる内容(不貞行為を立証し得る内容)であることを前提としますが、 ①対夫との関係では、そのような証拠により、夫の有責性を立証できれば、裁判実務上、有責配偶者からの離婚請求は離婚のハードルが高くなるため、離婚を望んでいないあなたにとって有利に働く可能性があるかと思います。
 ②対不貞相手の女性との関係では、慰謝料請求が可能となるでしょう。なお、両家の話し合いが間近に予定されているようですので、慰謝料請求のタイミングは、その話し合いの後になるのが現実的かと思われます(両家の話し合いの前に慰謝料請求の内容証明を送付する時間的な余裕があるのであれば、慰謝料請求を先行させる選択肢もあり得るかと思います)。

 なお、あなたのご家庭のケースでは、どんな話し合いをするにしても、まだまだ成長過程の小学生のお子さんがいらっしゃり、お子さんの将来のことを本当にしっかりと考えられているのかという視点は忘れられてはならず、大切にして欲しいと思います。ご主人側にはこの視点が欠けている可能性があるため、両家の話し合いの場で、お子様を大切にする視点の話しが夫側から出てくるのかも見極め、出てこないようであれば、夫側に投げかけてみることも考えられるかと思います。
 いずれにしても、ご当事者では解決が難しい場合には、弁護士の力も借りて適切な解決を目指してみることも検討してみて下さい。

清水弁護士さま
細かく教えていただきありがとうございます。夫の出方次第で、自分で決めていくしかないですね。パターンの想定ができたので感謝申し上げます。話し合いからの、女への慰謝料請求が現実的かなと考えますが、話し合いの様子で決めて行こうと思います。
親であったことを完全に忘れてしまったかのような夫です。子供の将来のことを本当に考えてくれているとは思えず、ここは冷静に着実に話しあい、投げかけてみるつもりです。
真摯に回答いただきありがとうございました。

相手女性への慰謝料請求は、離婚を前提としない場合は金額が低く抑えられてしまう傾向がありますので、その点は注意が必要かと思います。
対夫に関しては、どのような証拠が手元にあるのかが分かりませんので、明確な回答は困難です。条件次第で離婚もありうるというのであれば、この段階で証拠をつかんでいるということを示しても良いかと思います。
離婚に応じることがありえないというのであれば、不貞行為の証拠を持っていることを伝え、有責配偶者からの離婚請求に応じるつもりはないことを示すと良いでしょう。
少なくとも、条件次第で・・・というのであれば、弁護士に依頼された方が良いかと思います。