イラスト製作時における著作権の帰属についての相談
当方、フリーランスでイラスト製作をしているものです。
お客様がご自身で考えたキャラクターをイラスト化した際の著作権について教えて頂きたいです。
今回、お客様が描いた手描きのキャラクターイラストを見本でご提示していただき、そこからキャラクターに動きや文字などを加えてグッズ等(商用利用予定)に使用するイラストを製作してほしいとご依頼いただきました。
普段、著作権譲渡は行っていないのですが、お客様の主張としまして、「キャラクターの著作権はこちら(お客様)にあるので、今回製作してもらうイラストの著作権はこちらにあります」とのことでした。
また、キャラクターイラストへの貢献度や、最初に見本で提示したキャラクターイラストの出来上がりの度合いが高いため、著作権はお客様側にあると言われました。
ただ、手描きの見本は鉛筆で描いたラフのようになっていて、清書をして着色などを施しキャラクターを形にしたのは私です。
二か所ほど配色の指示だけ受け、文字入れやその他の配色等はおまかせでとの事でした。
私が製作したイラストなのに、著作権はお客様になるのでしょうか？
この場合の著作権は誰になるのか教えていただければと思います。
よろしくお願いいたします。
ご記載の内容からすると、
依頼者は、手書きのイラストについて著作者となります。
ご自身が作成したイラストは、二次的著作物（翻案）となります。
そして、以下の法律の適用を受けます。
ご自身も二次的著作物の創作部分に関しては著作者となり、一定の権利を有しますが、原著作者（依頼者）の権利による制約を受けることになります。
著作権法
（二次的著作物の利用に関する原著作者の権利）
第二十八条二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。
せっかく回答していただいているのですが、専門用語が多いため、法律に詳しくない私でもわかりやすく説明していただけますでしょうか？
この場合の一定の権利とは、どういうものになるのでしょうか
ご自身の創作部分に関して、これを第三者が無断で複製した場合は、
ご自身が、複製権侵害の主張をすることができます（一定の権利）。
他方、ご自身の二次的著作物を利用（映像化など）する際には、
依頼者の同意を得る必要が生じます。
（通常、許諾料の支払いが生じることになります）