少額訴訟の年10回制限、一年の起算点と複数訴訟の可否について教えてください
少額訴訟について質問があります。
少額訴訟は、年間10回までという制限がありますが、「1年」の定義はいつからいつまででしょうか？
例1：4月に10回訴訟を起こした場合、翌年の4月まで新たに訴訟を起こすことはできないのか？
例2：4月に3回、5月に3回、6月に3回訴訟を起こした場合、翌年の4月には3回分の訴訟権が回復するのか？
例3：1月から12月、または4月から翌年3月までを「1年」とするのか？
また、同じ相手に対して複数回訴訟を起こしてはいけないという規定はないように思えますが、以下のようなケースは可能でしょうか？
例えば、1月1日に損害額60万円、1月2日に損害額60万円、1月3日に損害額60万円の損害が発生した場合、これらを個別に少額訴訟で同一人物を訴えることはできますか？
理由としては、少額訴訟の金額の上限が60万円までなので、全てを一つの訴訟にまとめると180万円になり、120万円分の請求権を失うことになるからです。また、通常訴訟よりも早く判決が出るため、迅速に債権回収に取りかかることができると聞いたためです。
１年は、１月から１２月までです。
民訴３６８条「同一の簡易裁判所において同一の年に・・回数を超えてこれを求めることができない」と規定されています。
また、同一人に一つの債権を複数回分けて訴えられるかという問題は、いわゆる一部訴訟の問題であって、２回目の裁判は既判力によって起こせない可能性があります。