別居前に交わした念書の効力について
妻側の質問です。不倫が原因で夫と別居し、離婚調停中なのですが、別居前に夫に不貞を認めさせ、不貞相手との連絡・接触をした場合は都度違約金を払う約束と、誠意を示してもらう為に妻に対して財産(銀行口座やクレジットカード情報)の開示、GPSでの位置情報の確認を許可する、無断で借金をしない等の約束をさせ、当初は修復を目的として念書にサインを書かせました。この場合、現在別居しているので婚姻関係が破綻したと判断され、念書の効力はなくなるのでしょうか?現在は夫の居場所は確認できない状態になり、財産の情報も見れない状態になりました。仮に夫が別居先で不貞相手と接触していることが発覚した場合は慰謝料請求とは別に、違約金を請求する事はできるのでしょうか?
>この場合、現在別居しているので婚姻関係が破綻したと判断され、念書の効力はなくなるのでしょうか?
→ 現状程度の別居期間では、裁判実務に照らすと、婚姻関係の破綻は認定されないように思われます。また、ご投稿内容からしますと、念書の効力を否定できる事情も特段伺われません。
>別居前に夫に不貞を認めさせ、不貞相手との連絡・接触をした場合は都度違約金を払う約束をさせ
>仮に夫が別居先で不貞相手と接触していることが発覚した場合は慰謝料請求とは別に、違約金を請求する事はできるのでしょうか?
→ 正確には、念書の内容を直接確認させてもらう必要がありますが、違約金とは別に慰謝料等の請求ができる旨が明記されている等の事情があれば、念書に記載のある違約金とは別に慰謝料を請求することも可能です。また、単なる連絡•接触を超え、再度の不貞行為にまで至った場合には、再度の不貞行為に対する慰謝料請求が別途可能な場合もあります。
いずれにしましても、ご事案が複雑化して来ているため、念書を持参の上、一度、お住まいの地域等の弁護士に直接相談なさってみてもよろしいご事案かと思います。
清水先生、ご回答ありがとうございます。
夫が離婚調停で銀行の出入金履歴など財産分与に必要な資料の開示をせず、隠し財産がある可能性もあり、話し合いが進まない状態なのですが、別居前に書かせた念書の約束を無視し、別居後に財産について開示しない事について、まだ離婚成立してないのに夫が約束を守っていないと主張する事は可能でしょうか?
主張すること自体は可能かと思いますが、離婚調停はあくまで話し合いを前提とする手続きであり、裁判所も相手方に念書の約束を強制することまではできないため、離婚調停は不調となり、調停終了となる可能性があることを想定しておきましょう。
この掲示板では、詳しい事情や証拠を直接確認した上でのアドバイスができない等、回答に限界があるので(この掲示板の守備範囲を超える状況に直面されているように思われますので)、ご自身での対応では難しくお感じの場合には、一度、お住まいの地域等の弁護士に直接相談なさってみて下さい。