元彼に修理費を支払わせるための法的手続きについて
物損による修理費を払ってもらうには?
元彼がdvで殴ったり突き飛ばしたり色々された中で、私の家の洗面台を壊しました
もうケガは治ってますが、洗面台は壊れたままです
元彼は修理費を払ってくれると言ってたのですが、気が変わったみたいで、払ってほしいなら裁判したら?俺が壊した証拠は?と言われてしまいました
工務店に聞いたら見積もりは25万(困ってるだろうから安くしてあげると言われて壁紙代等は含まれてません)でしたので、少額訴訟を自分でしようと思ってます(金額的に弁護士さんではなくて自分でやるほうがいいのかなと思いました)
教えて欲しいこととしては、
1,元彼が壊した証拠は無い(壊した瞬間などの写真がない)が申し立てしていいのか?元彼がガムテープを貼ったのでそれの指紋を取るとかなら可能なのかな?と、ドラマじゃないから無理ですよね
2、住まいが奈良県になってる可能性あり(東京に住んでたが引っ越してる可能性あり)なのですが、浦和の裁判所に申し立てしてはダメなのか?
3,修理費の25万に裁判にかかる印紙代もプラスして請求して良いのか?
4.相手にお金が無い場合すぐには払ってもらえないだろうけど、払えるまで待ちますという事は可能なのか?
5,相手にお金が無いとわかった時点で支払ってもらえる私の権利は消滅してしまうのか?
6,申し立て書、印紙、壊れた物の写真だけじゃ裁判は無理ですか?
7,裁判ではなく修理費の支払いを求める調停をするというのは無駄ですか?
素人の質問ですみません
教えてください
お願いします
1 居住していた元彼の指紋があることは証拠としての価値がありません。
2 不法行為地で管轄を取ることができますので、大丈夫です。
3 印紙代等は訴訟費用として請求する形にはなります(ただ、実務上回収は難ありですが)
4 お金があるタイミングで強制執行をかけ、財産開示などの手続きをとっていくかたちになります。
5 現在の資力は関係ありません。ただ、今後破産免責を得た場合は別です。
6 少額訴訟を誤解なさってるかもしれないのですが、相手方が異議を述べれば通常訴訟に移行しますし、1日で裁判官に確信を抱かせることのできるような証拠がないのであれば適切とはいえません。一度訴訟で判断が出て、確定すれば、後に争うことができなくなります。
7 調停やADRによる方策も考えられます。
相手が現在奈良にいたとしても、リモートで対応できます。
ただ、訴訟と違い相手が出頭しなければそれまでです。
前提部分のお話として、少額訴訟を検討されているとのことですが、少額訴訟での請求は正直あまりお勧めしません。
少額訴訟は、基本的に1回の期日ですべて終わってしまうところ、相手方の出方まで完全に予想して、すべて先回りして完璧に準備しておかねばならず、やり直しがきかないことから、万が一準備をしきれなかったときのリスクが大きいです。
個人的には、少額訴訟をしてほしいとの依頼があったとしても、リスクの大きさからお断りしています。
また、本件は警察への被害相談はされていないのでしょうか。
器物損壊や傷害罪等、相手方の行為は刑事罰の対象にもなりうるようにも思われます。
また、仮に本件に関して相手方が刑事罰を受けることになっていると、民事での金銭請求についても一般に有利になりえます。
(なお、本件の時期は不明ですが、一般に時間が経ってからの被害相談は警察も証拠が散逸している等の事情もあったりで、対応してもらえないリスクが大きくなるので、ご相談されるならば早い方がよろしいかと思います)
請求しうる費目について、ご自身が負傷もされているならば、その治療費や、通院期間等に応じた慰謝料等も請求できる可能性があります。
また、その他のご質問について、そもそも相手方の事後的なやり取り含めて何が残っているのかを弁護士に直接見せたうえで、どこまでの請求をするのか、手続きをどうするのか(訴訟をするのか、調停をするのか等)方針からしっかりと検討したほうが良いと思われます。
ついては、細かい手続き面の話も含めて、一度弁護士にご相談されることをお勧めします。
(訴訟等について弁護士に依頼すると費用倒れの可能性もありますが、弁護士会や法テラス等の行っているもの含め、法律相談だけでもしておいた方がよろしいように思われます)
ご質問全てについて回答できませんが、要点だけ回答いたします。
基本的には、立証責任が貴方にあるので、貴方の方で証拠を揃える必要があります。
元彼が壊した証拠として考えられるものはいくつか想定できますが、例えば、LINE等のやり取りで元彼が壊したことを認めている言質などはありませんか?
他にも、DVが行われていて貴方が怪我をしていたのであれば、当該怪我の写真や病院の通院記録なども元彼によるDVが常態化していたこと、その一つとして洗面台を破壊したとして間接証拠となり得ます。
なんなら怪我などについて治療費や慰謝料も併せて損害賠償請求をすることも視野にいれるべきかと思われます。
なお、損害額を立証するために、修理費用の見積書を作成して貰う必要があることも付言しておきます。
一定額の弁護士費用であれば請求することはできますが、訴訟費用については基本的には回収できないと考えておいたほうがいいかと思われます。
また、もし仮に訴訟を提起する場合には、貴方の住所地を管轄する裁判所(さいたま地方裁判所)に訴えを提起することが可能です。
調停でもいいかと思いますが、話合いの余地がない場合には実効性はないかと思われます。
但し、相手方に支払い能力がない場合は、実際に回収することができないという点には注意が必要です。
(貴方の権利がなくなるというわけではありません。)
DV全般について損害賠償請求ができないか、お近くの弁護士に相談されるといいでしょう。