テナントの雨漏りについて、家賃の減額などできるのでしょうか。

お店を開くためテナントを借りましたところ、改装中に窓枠から雨漏りが発覚しました。
不動産会社に連絡したところ、
◯以前にも雨漏りはあった。
◯業者に依頼して見てもらうことになったが、修繕までに時間がかかる
◯とりあえずタオルを置いておけば大丈夫
とのことでした。
しかし実際には窓枠上から水が滴っており、床に水がこぼれるほどタオルはビチョビチョな状態です。
不動産会社に雨漏りを報告してからすでに10日間以上改装を中断しており、せめて雨漏りした日から工事が終わるまで家賃の減額を請求したいのですが可能でしょうか。
何度か不動産会社にお伝えしているのですが、家賃の減額については答えてくれません。
もし他にも請求できることがあれば教えていただきたいです。(場合によっては解約が出来る等)

自ら修繕してその費用を必要費として貸主に請求することが考えられます(民法607条の②、608条1項)。
窓枠からの雨漏りで営業できない程か、具体的状況が分かりませんが、
開業ができなかったとのことであれば、損害賠償請求も考えられます。
ただし、一日の売上・利益がどれくらいかはまだ証明できないでしょうから、
賃料相当額の減額(賠償)を請求するということも考えられます。
貸主側から誠実な対応がなければ、複雑な問題ですから代理人を立てて請求、交渉、調停等をすることも考えてもよいでしょう。

鈴木様
ご多忙の中、ご返答いただきありがとうございます。大変参考になります。
今回の雨漏りは窓枠にタオルを置いても床にしたたるほどで、営業できる状態ではないです。管理会社もぞんざいな対応なので、代理人も検討したいと思います。

加えて2点お伺いしたいのですが、
①雨漏りの修繕が過去に行われていた場合、賃貸契約時の告知義務はないのでしょうか?
②調べたところ、雨漏れの修繕にかかる免責期間が7日間とのことなので、超えた日数分の家賃減額を請求して良いものでしょうか?

過去に雨漏りはあったが、修繕(コーキング等)は行ったと管理会社から言われました。
告知義務に関しましては、調べてみても様々な意見が出てくるので難しく、ご意見をいただけますと幸いです。

雨漏りするという事実については告知義務があると思料します(修理済みと認識していたと反論される可能性はあります)。
告知義務違反であると同時に、契約に不適合な物件であるとして、代金(賃料)減額・損害賠償・契約解除権が発生する可能性はあります(民法562~564条)。
お店の営業内容や雨漏りの程度も関係するため、具体的事情を把握できる資料等を以て弁護士に相談することをお勧めいたします。