"再構築後の離婚と慰謝料についての相談"

私の不貞(2023/4-2023/6)が妻にバレ、そこから半年ほど半別居状態でしたが妻の再構築という強い希望により去年の10月から同居をしています。

私たち夫婦の間には2022年8月に子供が産まれ、そこから妻の拒否でセックスレスでした、私の不貞もそれが原因です。

再構築するにあたって妻は最初は性行為をすると言っていましたが、結局行為に及ぶことはなく自分の要望(住居地の希望等)を私が受け入れない限り性行為に応じる気はないの一点張りです。

私自身が有責配偶者のため強くは出れないと思っているのですが、この状態で私からの離婚は可能なのでしょうか。
またその場合不貞による慰謝料は発生すると思いますが相場的にはどれくらいになりますでしょうか。

>私自身が有責配偶者のため強くは出れないと思っているのですが、この状態で私からの離婚は可能なのでしょうか。
→ 有責配偶者からの離婚請求については、「有責配偶者からされた離婚請求であつても、夫婦がその年齢及び同居期間と対比して相当の長期間別居し、その間に未成熟子がいない場合には、相手方配偶者が離婚によつて精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状態におかれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情のない限り、有責配偶者からの請求であるとの一事をもつて許されないとすることはできない」(昭和62年9月2日最高裁判所大法廷判決)という有名な判例があります。
 あなたのご事案では、2022年8月に産まれたお子さんがおり、また、別居した期間も短いため、妻側が離婚を承諾した場合は別なものの、離婚調停•離婚訴訟を申し立てたとしても、上記判例に照らすと、現時点での離婚は難しいものと思われます。
 裁判所を介さずに当事者間で交渉なさる場合には、必ずしも上記判例に基づく必要はありませんが、有名な判例であり、インターネット検索等をすれば、容易に確認できるため、妻側がこの判例を理由等にして離婚に応じない可能性は想定しておくべきでしょう。

>またその場合不貞による慰謝料は発生すると思いますが相場的にはどれくらいになりますでしょうか。
→ 不貞の慰謝料は、不貞行為の期間•回数•頻度等の事情によって異なって来ます。また、不貞行為が原因で離婚に至った否かという点も慰謝料の金額に影響して来ます。
 不貞行為が原因で離婚に至る場合、300〜500万前後の慰謝料が認められている裁判例が見られます。そこまで至らないケースでは、100〜200万円程度の慰謝料が認められている裁判例が見られます。
 別居解消•再構築に向かった事情はあなたに有利な事情として考慮される可能性はあるかもしれません。