借地契約・工事承諾書に関する相談について

お世話になります。
相談内容は、借地契約、工事の承諾書および地代についてです。母、個人借地人と地主間における問題の相談です。

今回、戸建て、築35年、141坪の、屋根の吹き替えと外壁の塗り直しをしようと、地主側に承諾願を出しました。承諾願を出した同日に、承諾書が出来たとの通達により、母(77歳)が事務所へ行き、サインをして持って帰ってきた承諾書には、月地代が1.8倍強(17万4千円から32万3千円)へ2026年から上昇する旨、今後の借地権について土地賃貸借から家屋の賃貸借とする借家転換について協議する事、という内容が加えられていました。借地権は2010年からの20年間で、次の更新は2030年です。翌日、私と姉で事務所(地主の親族経営の不動産屋の事務所)へ行き、工事の承諾と月地代の引き上げ、借家転換についての協議は全く別の話なので、工事の承諾書だけに分けてほしいと要求した所、拒否されました。最大限にできるのが、借家転換の協議をして折り合いが付けば、月地代や工事の承諾料(工事料金の10%を請求されています)なども折り合いをつけるとのことで、5月20日に協議をすることになりました。

私達の質問は、
1.月地代の交渉をするには何をすればいいか。
2.この間に窓の補修は行えるか。(契約書には、改築・増築には承諾書を取る事とあるが、窓の交換はそれには当てはまらないのではないか)
3.この承諾書の有効性について

この概要でご相談できるのであれば、承諾書、契約書と共に、詳細をお電話かWeb面談でお話したいと思いますので、宜しくお願い致します。

サインをして持って帰ってきたという承諾書、及び借地の契約書の内容を精査して
どのような対応をすべきか(承諾書の無効や取消が主張できるか等含めて)早急な検討が必要な状況と思います。
一度、お早目に書類をもって、弁護士会や法律事務所の相談に行かれてください。

ご相談概要記載の内容ですが、借地権を借家権とする部分がよくわかりかねます。
また、築年数からすると、2010年からではないように思われます。
お間違いないかご確認ください。

・借地権の契約書
・相手方からの要求事項(承諾書)
・工事費だけで反買う、更地価格に関する資料

上記をご準備してご相談なさってください。

借地上に、借家人名義の建物が建っているという状況でよいでしょうか。
本来、耐用年数の増加をもたらすような「大修繕」ではない、通常の「修繕」であれば、地主の承諾は不要です(もちろん承諾料も不要です)。
窓の交換は単なる修繕でしょう。

土地賃貸借機関の合計は1939年からで、2030年に到来する現契約期間満了まで91年間になります。借地上に借家人名義でー戸建てを建て、35年前ほどに建て直しをしました。お話を聞いていると、屋根全体の吹き替えと、外壁全体の塗り替えは、耐用年数の増加と考えるのが当てはまるようです。その場合の承諾料10%は、何をもって妥当だと見なすのでしょうか。

そもそも、「屋根の吹き替えと外壁の塗り直し」については、修繕であって、「改築・増築」には該当しないように思います。土地賃貸借契約書を確認する必要がありますが、契約書で地主の承諾が必要とされているのが「改築・増築」だけで、「大規模修繕」は含まれていないのであれば、そもそも地主の承諾は不要なのではないでしょうか。窓の補修も修繕でしょう。

地代の1.8倍増額というのも無理があるように思います。2010年から地代が14年間据え置きなのであれば、増額はやむを得ないと思いますが、(もちろん立地にもよりますが)80%増が認められる可能性は低いように思います。

地代増額については、借地人が増額に応じなければ、地主の側で調停を申し立て、調停が成立しなければ、地代増額の裁判を起こして、裁判所選任の不動産鑑定士による鑑定などを実施して増額が相当と認めてもらわなければできないことです。そう簡単ではありません。

土地賃貸借から家屋の賃貸借に転換するなどということには全く応じる必要がありません。借地人から建物を無償で(?)買い取って借地権を奪おうということでしょう。

一度面談の上で正式に弁護士にご相談されることをお勧めいたします。