不貞による慰謝料請求の相場と訴訟提起のメリットについて

夫の不倫に伴う相手女性への慰謝料相場についてご助言をお願いします。
不貞相手は2人で、いずれも既婚女性で、子供は成人しています。
当方含め、いずれの家庭も離婚はなく婚姻関係は継続しています。
不倫発覚前まで、当方の家庭は円満な状況でした。

一方の女性とは不倫期間20数年に及びますが、
①この場合、一般的に慰謝料(求償権放棄を前提)としてはどれくらいになりますでしょうか?
②相手夫婦だけが離婚した場合、こちらへの慰謝料請求額はどれくらいが予想されますでしょうか?
③双方の女性に対し、同時に損害賠償請求の訴訟提起を行った場合、どのような判断が行われるのでしょうか?メリットはありますでしょうか?

ご助言いただけますと幸いです。

①:
不貞期間20年以上ということで相当長期と評価できる事案である一方で、不貞慰謝料額についてはその他の事情も総合考慮されて検討されるところです。不貞慰謝料の相場については、近時の傾向として100万円〜300万円の範囲に入ることが多いですが、貴方のケースではそれ以上になる可能性もあると思われます。

②:
こちらの点も①と同様、一概には言えません。

③:
ご質問の趣旨を捉えることができていないかもしれませんが、不貞相手の女性に同時に訴訟といっても、(3人で継続的に性交渉をしていたといった特殊な事情がない限り)不貞の事実として別の事実ということになるので、別個の訴訟事件となって、別の裁判官が担当をし、審理も各事件がそれぞれ進行することになると思われます(弁論の併合がなされるような事件でもないと考えられます。)。

まず、こちらの請求する慰謝料については、一般的な不貞による離婚等の場合だと100〜300万円の幅で決まるケースが多いです。そのため、求償権を放棄させるとなると、相手の負担分を半額分とすると50〜150程度となる可能性はあるでしょう。期間が長期であることや不貞行為の態様の悪質性によっては金額が上がる可能性はあるかと思われます。

相手からの請求についても同程度のことが考えられるでしょう。

双方に対して慰謝料請求を行なっても、事件として同一の裁判官が判断するわけではなく全く別の訴訟として二つの事件が別個に進行していく形となるため、お互いに影響はないかと思われます。