賃貸のエアコンについて

事務所ビルで一部屋借りています。入居時にエアコンが備え付けられていたのですが、壊れていて買い替えが必要だと言われました。本来なら前に利用していた方が撤去をするはずだと思うのですが、そのまま退去をされたようです。なぜか撤去費用と新しいエアコン、工事費用を私が負担することになっていました。事務所なので普通のエアコンではなく床置きのエアコンを購入する必要があり、さらに見積もりを出してもらったところ、屋上にある室外機の配線も交換しないといけないと言われトータル約50万と言われました。さすがに入居しただけなのに、全てを負担するのはおかしいと思い管理会社に異議申し立てをしたいのですが、折半等してくれるのでしょうか。

入居時の説明をよくご確認なさってください。
残置物であり故障をしている旨あらかじめ告げられていたのであれば、
エアコンを新規に設置することに伴う費用に関しては、
基本的にご自身側で費用負担する必要があると考えられます。

金額が高額になってでも負担をしなくてはいけないのでしょうか。

契約の目的に従って建物を使用できる状態の作出・保持は、賃貸人の基本的義務です。この基本的義務を果たすため、賃貸人は修繕をしなければなりません(民法606条1項)。そして、賃貸借の対象に設備を含めたときには、設備の修繕義務が生じます(空調設備について東京地判平成20年11月28日)。
この観点で、ご相談者様と賃貸人との間の賃貸借契約の目的物には、どのような記載があるのかを確認することが必要であると考えます。

また、他の対抗手段として、設備に不具合があるとして、賃料減額を求めることも考え得るところです。
参考:貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン
URL(https://www.jpm.jp/wp-content/uploads/2020/03/gengakuguide2.3.19.pdf)