未成年者契約取り消しに関する相談及び損害賠償請求の可能性

未成年取引の取消に関する相談です。昨年の12月から今年の1月にかけて、16歳の長女が親に無断で、30万円以上のインターネットショッピングを行いました。具体的には、「キュー10」というショッピングサイトで、「親の同意を得た」というボタンを押して利用者登録を行い、親のクレジットカードを使用して、主に韓国の販売会社から、KPOPアイドルの音楽アルバムを購入した、というものです。無断購入に気付き、2月21日以降、何度もキュー10に、契約取消を依頼しましたが、先方は「販売元に確認中です」の一点張りで、契約取消には応じませんでした。3月28日にようやく回答が来ましたが、内容としては、キャンセルに応じた会社、応じない会社、条件付きで応じる会社、を記載するのみで、かつキャンセルについては各販売元に連絡してくださいとのことでした。この間、3月17日に親権者の同意のないことを理由とした契約取消通知を内容証明で送付しましたが、この通知に関してはまったく反応が無く、上記回答のみの状況です。以前電話で「当社はプラットフォームを提供しているだけ」という発言があったことから、自身を契約の相手先と考えていないため、取消に応じないと思われます。ここで相談ですが、親権者の同意がない未成年者の契約行為は親権者が取り消すことができる、という民法5条を根拠に、キュー10を契約の相手先として少額訴訟を起こすことは可能でしょうか。もしこれが不可であるならば、「親の同意を得ている」というボタンを押すだけで親権者同意を得たとして、未成年者が簡単に契約行為を行える不完全な仕組みにより、親権者に損害を与えたとして、損害賠償請求が出来るものでしょうか。ご回答いただけたら幸甚です。お手数ですが、よろしくお願いいたします。

残念ながら、今の実務を前提にすると、親の同意がないのに「親の同意を得ている」というボタンを押すという行為は、民法21条所定の「詐術」にあたると考えられています。同意確認において、こういう方式でなければならないという規制もありません。お書きの理由により賠償請求することも難しいでしょう。

ありがとうございました。