違法建築指摘による責任請求の可能性について
平成10年に大手ハウスメーカで自宅を立て替えました。昨年、引っ越したので家を売却しようと同じ大手ハウスメーカに見積もりをお願いしたところ、「違法建築」で建ぺい率がオーバしているといわれました。
平成10年に新築した時は、「違法建築」であることは、言われていません。
この場合、大手ハウスメーカに責任を取ってもらうことは、可能でしょうか?
オーバしているのは、建蔽率ではなくで、容積率でした。
契約書では、建蔽率49.93%<50%、容積率79.59%<80%でしたが、2回に分けて建築するといわれ、2回の吹き抜けになっている場所が収納になっています。
また、1階の駐輪場が台所になっています。
登記を確認し、計算してみると、建蔽率48.81%<50%、容積率94.61%>80%で
登記されています。
お困りのことと思います。
まず、建蔽率をオーバーしている理由の確認が必要と思います。
建物本体が建蔽率をオーバーしているのか(しかし、そうすると建築確認・完了検査の際に発覚すると思いますが…)、それとも建築確認・完了検査後に付加した設備等が原因となって建蔽率がオーバーしているか(たとえば、カーポートの増設など)などです。
前者は色々と問題になりそうな気がしますが、後者は売却に際してどの程度問題になるのでしょうかね。いくつか不動産屋を回って実情を聞いてみるのもよいでしょう。
いずれにしても10年以上前だと、何か問題があったとしても契約上の責任を追求するには時効にかかる可能性があります。
すみません。容積率と建蔽率を逆にしていました。
敷地は、建蔽率50%、容積率80%の場所で、敷地面積は、55.13m2
契約書の図面では、建蔽率49.93%、容積率79.59%でしたが、工事を2回に分けて
吹き抜け部分に、収納を作ると言ってました。(結果は、トイレに変更しました)
登記を確認すると、建蔽率48.81%、容積率94.61%になっています。
昔、ハウスメーカーの営業の方から、裏技として、完了検査後に、吹き抜けを潰して、部屋にするとかそういう類の工事をするケースがあったと聞いたことがあります。
容積率の限界を超えて、施主の希望の間取りを実現するためだと思いますが、すでにご存知の通り違法です。
違法建築にかかる不法行為責任の追求の場合、加害者・損害を知ったときから3年で時効にかかります。
なぜ、問い合わせ記載のような工事がなされるに至ったのか、ハウスメーカーはどのように施主に説明したのか(違法であることを説明したか、是正工事の行政指導を受ける可能性があることを説明したか等)、不法行為責任等の追求では当事者の認識も問題となりますので、直接、弁護士に不動産問題に関する法律相談を申し込まれてそこで相談するとよいと思います。
大手ハウスメーカの回答は、不法行為責任は20年で時効になるので、本件の責任はないとの回答でした。現在は、築26年たっています。もう責任追及は、不可能でしょうか。