債務者の全財産が差押禁止財産を下回っている期間中は、債務者の弁済義務は不発生?

甲が乙から100万円の金銭を借りたとします。しかし甲は、その返済期限が到来しても、借りた金銭100万円を、乙に一切返済しようとしなかったとします。このような場合、乙は、裁判所を通して、債務者である甲の財産を差し押さえ、強制的に金銭債権100万円を回収することができますね。
ただし、債務者にも生活があるため、法は、債務者が生活していく上で必要最低限度の財産などについては、差し押さえする事が出来ないと定めていますね。
したがって、乙は、甲が生活していく上で必要最低限度の財産(差押禁止財産)までは、差し押さえる事が出来ないですね。
なお、甲が保有している全財産は、全てを合わせても差押禁止財産以下だったとします。

上記の事例に関して疑問に思いました。甲の乙に対する債務の弁済義務については、次の①、②のどちらが正しいのですか?

①甲は、乙に対する債務が発生したとしても、甲が生活していく上で必要最低限度の財産(差押禁止財産)を全て売り払ってまでして乙に対して自らの債務を弁済する義務までは発生しない。甲が乙に対して債務を弁済する義務は、甲が保有している財産が、生活していく上で必要最低限度の財産の額を超えたときに初めて発生する。

②甲は、乙に対する債務が発生した時から、甲が生活していく上で必要最低限度の財産(差押禁止財産)を全て売り払ってでも乙に対して自らの債務を弁済する義務が発生する。ただ、法は、債務者が生活していく上で必要最低限度の財産などについては、債務者であっても差し押さえする事が出来ないと定めているだけである。

よろしくお願いします。

上記の事例に関して疑問に思いました。甲の乙に対する債務の弁済義務については、次の①、②のどちらが正しいのですか?
→法律上は債務の100万円の弁済義務があるだけであり、それ以上具体的に何を持って弁済するかまで義務づけられているわけではありません。その意味では差し押さえ禁止財産か否かにかかわらず、甲が財産を売り払ってまで弁済する義務はありません。乙としては甲の差押禁止財産以外の財産に対して強制執行により債権回収できる権利があるだけです。

ご回答ありがとうございます。

それでは、金銭債務を負っている者は、その者の保有している全財産が「生活していく上で必要最低限度の財産」以下であったとしても、常時その金銭債務を弁済する義務を負っているのですか?