実家にある家の名義について

はじめてご相談させていただきます。
相談内容は実家の自宅の名義についてです。
前提として、私は一人息子で両親とは離れて暮らしています。

実家の両親は牧場を経営しておりますが
高齢のため再来年までに牧場を畳む予定で
います。

牧場内にある建物や放牧地は知人の牧場経営者Aさんに譲る形で話しが進んでいます。
譲る際は、父の名義である牧場内の建物及び土地をAさんの名義に変える方法をとりたいと両親は考えています。

問題はここからで両親は牧場に隣接する
戸建の自宅(持ち家・築60年くらい・2階建)も前もってAさんの名義にした方がよいのではないかと考え始めました
理由としては、自分達が亡くなった際
実家から離れて暮らしている息子の私が解体などの処分をするのが大変だろうと考えての事でした。
両親いわく自宅をAさんの名義にしても
両親が生存中に住み続ける事は可能だそうです。

両親からは息子である自分の意見も聞いた上で決めたいと言われましたが、
どうすればよいか悩んでいます。

ただ現時点で思うのはAさん名義にした場合、
両親が自宅に住んでいる間に何かトラブルに巻き込まれないか心配であるという事です。
(例・Aさんに、ある日突然出て行くようにいわれ自宅に住めなくなるetc...)

万が一、現時点でAさんに変更した
場合、どのような法律上の権利がAさんに
与えられますか?
またそれによって想定されるトラブルなどがあれば教えていただきたいです。
何卒よろしくお願い致します。

まさしく相談者の方のご心配の通りで、Aさんに名義変更すればAさんに所有権がありますので、特に契約書等とりかわさなければ、Aさんがご両親にただ貸し(=使用貸借)していることになるかと存じます。
その場合、期間も利用目的も合意していなければ、Aさんはいつでも使用貸借契約を解除して明渡をご両親に請求できる、ということになるでしょう。
また私は税務は専門外ですが、Aさんに贈与税が課されないか心配です。

牧場の譲渡と併せて、事業譲渡契約などの契約書を作るべきと思います。その際、自宅の取り扱いについても契約書に盛り込むべきでしょう。
弁護士と相談しながら文言を決めて契約書を取り交わすべきと思います。
そういう契約書を取り交わさず、名義変更にだけホイホイ応じるとご両親は危険な状態におかれると思います。

名義変更を行うと、所有権が移転するため、家の取扱いについてしっかりと合意をしておかないと、所有権を持っている事を理由として家から退去を求められるリスクがあると言えるでしょう。

しっかりと弁護士を入れた上で契約書を作成し相手取り交わしてから名義変更等を行う方がリスクを下げられるかと思われます。