隣地の水道管の元栓が我が家にあり、隣地が売却された時の対応について
親の実家の近隣トラブルについての相談です。実家がある土地は元々1つの土地を私の親と親戚の2つに分割されており、それぞれで家を建て住んでおりました。
親戚の家の水道管の元栓が私の親の土地内にあり、親の土地を水道管が通って親戚の家に通っているという形でしたが、親戚ということもありこれまでは双方合意の上で使用しておりました。
が、この度、その親戚が個人売買で他人へ土地と家を譲渡する事になりました。
親としては、敷地内に通っている水道管で何かあった時のトラブルを回避する為に、水道管を切り離して公道から引き直すようお願いしましたが、300万程の工事費が掛かる為、折半での負担を提案してきました。
以下の2点について、教えて下さい。
①法律的にこちらがその工事費用を一部でも負担しないといけない義務はあるのでしょうか?
②もし工事せずに売り渡された場合、新たに住む隣人には、もし親の敷地内で水道管のトラブルがあってもこちらは責任を持たないし、復旧等に掛かる費用は全て隣人の責任とする旨の同意書を締結したいと思っているが、その内容で問題ないか?
①について…法律的には隣地所有者の相談者さんの土地への水道管の埋設について権利が設定されているか、
もしくは権利ではないとしても水道管を一方的に撤去せよという主張は権利の濫用になる可能性があります。
そのため、記載されたご事情からは金銭負担は法律上の義務とはいえないと思いますが、相隣関係問題の円満な解決のため、工事費用について一部でも負担することは理由はあるものと思われます。
②について…相隣関係問題については、トラブルを未然に防ぐため覚書の締結をすることはよくあります(たとえば、先方の越境物が当方敷地に越境していることについての確認条項と将来の自宅の取壊しないし大修繕工事に際して自己の敷地に引っ込めて越境を解消する確認条項などがその例)。そのため、先方が納得する限り自由に取り決めをすることが可能です。
相談者さんの事例ですとそれのみで足りるのかは分かりません。覚書を作成するのであれば、上に例示した内容などを含め、互いにWIN-WINになれる形で協議するのがよさそうですね。