ビルオーナーからの火災報知機の撤去修理要求について

私は5~6年前に貸店舗にて飲食店を経営していた者です。
私(A)→次の契約者(B)→さらに次の契約者(C)と外套のテナントは賃貸契約しております。
Cが今回賃貸契約後消防法の届け出を出した際、火災報知機の数が足りないという理由から申請が許可されませんでした。
火災報知機の撤去に関してはAが行ったのですが、その際にビルオーナーの許可は取っておりません。

Aが店舗賃貸解約の際、内装をBへ譲渡しさらに次の契約者Cへ譲渡契約をしております。(すべて譲渡契約書を結んでおります)
Cが今回消防申請が通らなかったことで、ビルオーナーが火災報知機を撤去したAへ自費で直すように連絡があったのですが、これはAが直すのが妥当なのでしょうか?

まず、AとCの間には契約関係は存在しません。
したがって、CからAに対する金銭請求をするには、AがCに対して不法行為責任を負うなどの法律上の根拠が必要となります。
現状では、AがCに賠償しなければならない根拠が不明です。

他方、ビルオーナーからAに対する請求も同様で、Aがビルオーナーに対して賃貸借契約上の責任を負うか(たとえば、原状回復義務)、
不法行為責任を負うなどの根拠が必要となります。

なお、5~6年前ということなので、不法行為責任の消滅時効(3年)や旧民法下における商事消滅時効(5年)なども主張の可否なども併せて検討の必要があります。

以上より、ご相談の事例はかなり込み入った話になりますので、取り急ぎは、「こちらが支払わければならないとする根拠を呈示されたい。」
ということでよいと思いますが、その後の対応としては、弁護士と相談しつつ考えていった方がよいでしょう。