事前説明の無い不動産仲介手数料の請求に応じる必要はあるのか。

引越しでマンションの賃貸契約を行いました。
借り上げ社宅ですが、今回は自己都合による引越しのため、家賃以外の初期費用は全額自己負担になります。
内覧の際や契約前のやり取りで仲介業者から仲介手数料に関する説明は一切無く、初期費用の確認を行った際も「仲介手数料:無し」という文言が書かれた資料を受け取り、負担する必要はないという認識でした。
自己都合で負担する金額が大きい分、初期費用に関しては念入りに確認を行っていたため、この時点で負担する費用はすべて洗い出してくれていると思っていました。
しかし後日、契約開始日近く(6日前)になっても契約書に関する連絡がないため、会社の人事部に問い合わせてみたところ、初期費用の請求明細には家賃1.1ヶ月分の仲介手数料を含めた金額が記載されていました。業者に問い合わせても、「仲介手数料:無し」の資料は種類が異なるから取り消し対応はできないとのこと。

この費用請求(給料から天引き)には応じるしかないのでしょうか?
また、事前説明の無い仲介手数料の請求は宅建業法第35条の違反になる可能性はあるのでしょうか?

契約開始日の6日前で、引越し手配も既に完了しており、これから新しい物件を探すことは現実的ではありません。そうした弱い立場を利用して、あえてギリギリのタイミングで通知することにより、仲介手数料の支払いを泣き寝入りさせようとしたのではないかという悪意すら感じてしまいます。

具体的な事実関係をお伺いして対応を検討すべき事案のように思われます。
また、法律的にどう考えるかだけでなく、現実的にどう解決するかという視点も求められる事案です(金額面や、引っ越しが差し迫っている事情)。
そのため、公開相談ではなく、個別の相談をなさることをおすすめします。
もっとも、費用対効果の点で悩ましい部分はありますので、そのような事情を踏まえて対応できる弁護士を探されることをご検討ください。