財産分与で減額や相殺して離婚したいが、夫が財産分与を拒否し、借金を請求している場合の対応方法について

夫への借金を財産分与で減額か相殺して離婚したいです。

別居中の夫から【結婚式費用】と【光熱費や駐車場代など生活費の立て替えて貰った分】と【私の弟が借りたお金】の合計で100万ほど請求されています。
12月中に一括で払うよう言われ、分割は拒否され、借用書にサインさせられました。
相談した知人に「それ払う必要あるの?財産分与は?」と言われ、後からサインすべきでは無かったと思いました。

財産分与で減額や相殺したいと伝えても財産分与を拒否されています。
財布を分けていたので、夫の貯金がいくらあるか分かりません。
生活費も払ってもらえてません。

離婚届を記入して渡したのですが、12月中に全額返済したら離婚届を出すの一点張りです。

財産分与に応じていないのに、夫の言う通り借用書にサインしたなら全額払わなければ差し押さえなどされますか?
私に一括で返せるお金も当てもなく、金融機関から借りてでも返せと言われています。

財産分与は、「協議上の離婚をした者」(民法768条1項)とあるように、離婚”した”ことが要件となっていますので、現時点では請求できません。
交渉ベースで、相殺することは考えられますが、相手方次第です。
12月中に支払わなかった場合ですが、それによって直ちに差し押さえがされるということはありません。相手方が提訴し、勝訴判決を得る等の手続きが必要です。
借用書に関しては、支払義務がそもそもあるのかという問題がありますので、その点を争うことになろうかと思います。また、夫婦間契約については、「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる」(民法754条)という規定があります。もっとも、この規定は、形式的にも実質的にも婚姻関係が継続している場合に適用対象を限定する判断がなされることもあるので注意が必要です。
生活費をもらっていない点、相手方が離婚届の提出に応じない点、当事者本人間での話し合いができる状況にないことからすると、婚姻費用分担調停や離婚調停を提起し、裁判所が関与した形での解決を検討されることをおすすめします。

早々にお答え頂きありがとうございます。
大変参考になりました。
すぐには取り立てが来ないということなので、こちらも家庭裁判所に行ってみます。
詳細なご回答ありがとうございました。

親権、残債がある不動産、不貞行為など大きな争点がない場合は、
ご本人で調停対応されることをお勧めしています(弁護士費用の費用対効果の面で)

調停合意の合意書案の検討段階など、重要な局面になった場合に、ご不安であれば、弁護士に要点を絞って相談をするという形もできますので。