副業詐欺サイトでの借入金返金の可能性について弁護士に相談したい

Question

今年の5月に副業詐欺サイトに登録してしまい、消費者金融合計5社から125万円ずつ借入をし、作業（ネットアフィリエイト関係）を行いました。（利益は全くありませんでした。）
3ヶ月ほどは月末にサイトから返金がありましたが、システムエラーで返金出来ない、と言われてそこから連絡が取れなくなりました。
10月末に弁護士に返金依頼をしており、銀行口座の開示請求を執行していただいていますが、返金の可能性はどれくらいありますでしょうか？

村山 大基 弁護士 · Accepted Answer

＞私の場合ですご、消費者金融から借入をして支払ってしまったので、被害額が金利の分どんどんと増えていきます…
このような場合はどちらに相談するのが良いでしょうか？

申し訳ないのですが、
ネットでは一般的なアドバイスしか難しいので、弁護士への面談相談の検討だと思います。

詳細がわからないので、今依頼している弁護士が、方針として、詐欺被害金の取り戻しを選んだ
ことの当否についてはここでは述べません。

＞また、弁護士事務所に着手金も支払っているのですが、返金が無くても返ってこないのでしょうか…
もうどうしていいのかわかりません。

詳細がわかりませんが、

・取り返しは諦めて、もし借金が大変なら債務整理を考える
というのは一般論としてはあり得ます。

合わせて、回収見込みがないなら依頼を取り止めたいから返金してほしい、
というのも今依頼している弁護士と相談してみるのもいいと思います。
交渉次第で、一部は返してくれるかもしれません。
他方、返してもらえないこともあり得ますが、それはそれで次の対応を検討しましょう。

今回は極めて稀な回収見込みのあるケースだ、ということなら、
そのまま依頼することも考えられますし、もともと回収見込みが乏しいなら、
これ以上続けるメリットが本当にあるのか、よく考えてみると良いと思います。

村山 大基 弁護士 · Answer

>返金の可能性はどれくらいありますでしょうか？

本件でどうか、というのは依頼された弁護士と話し合ってもらうしかありませんが、
一般的には、残念ながらものすごく低いと思います。

理由は、詐欺師は、「自分が得た金銭は違法なものなので、取り返されないよう隠しておこう」と
考えることが多いからです。

弁護士を通じて何か手続きをしてくるだろうな、ということは、詐欺師からすると予想できるので、
仮に騙されたと気づいて取り戻しのための手続きをしても、取り返されないように財産隠しをすると予想されます。
そのため、一般的には取り戻しは難しいことが多いです。

もしかすると、本件では何かしら特殊事情があって取り戻しの勝算があるのかもしれないので、
依頼した弁護士によく聞いてみましょう。

村山 大基 弁護士 · Answer

＞現在弁護士会から銀行に開示請求を行なっており、銀行口座を開口された方に請求、という流れと伺っておりますが、それでもダメな場合は民事裁判になると言われました。
やはりそこまでしても返金の可能性は低いのでしょうか…？

これは、開示請求して、その口座の持ち主をつきとめて損害賠償請求する、ということでしょうか。
一般論としては可能性は低いです。

割とよくあるのが、例えば口座売買なんかでお金に困った人から
口座を買ってきて、詐欺の振込先として利用するようなケースです。

この場合、開示手続きをして口座の持ち主が見つかったとしても、
お金に困って第三者に口座を渡すほど余裕がない方であるなら、回収は困難だと思います。

裁判して、〜円払え、という判決が出たとしても、
持っていない人からは取れないので、裁判費用分損害が増えるだけになるリスクもあります。

一般論としては、回収可能性がそもそも低い、と言わざるを得ません。

ちなみに、私の場合は、この類のそもそも相手の素性がよくわからないような詐欺被害を取り戻したい、という相談の場合、

①弁護士に依頼しても、弁護士費用分損害が膨らむリスクが非常に高いから依頼はお勧めしない
②警察が、詐欺に使われた口座を凍結して、いくらか戻ってくるケースもゼロではないから、弁護士より警察に早めに行ってみることをお勧めする
③損を覚悟で弁護士に依頼したい場合、うちでは受けられないので、他を探してほしい。
　ただ、そうそう簡単に回収できないので、依頼するかどうかは回収見込みを含めて、慎重に判断してほしい。

と伝えることが多いです。
一般的には回収困難で、弁護士費用分損になるリスクが高すぎるので依頼しない方がいいと判断することが多いからです。

村山 大基 弁護士 · Answer

補足です。

ネットでの法律相談で、

「自分の口座が、知らない間に詐欺取引に使われていたそうで、弁護士から損害賠償請求が来た。そんなお金どこにもないし、どうしよう」
という類型の相談をみかけることがあります。

あくまで一般論ですが、自分の口座をそのような違法なところに渡すほど困窮されている方は、
損害賠償を支払う余裕がない、自分の生活すら余裕がないケースも多いです。
騙されて口座を渡している、というケースもありますし。