"弁護士に依頼した引っ越し業者問題で利益相反の疑い"

少し前のことなのですが、引っ越しをしたときにPCの箱や壊れ物と書かれた箱を業者が投げたり、雑に扱ったようでPCの液晶は割れ、荷物の中の絵画も敗れて大きな損害が出てしまいました。引っ越し業者と交渉をしたところ、賠償すると言われました。その金額が高いのか安いのかわからなかったので弁護士さんに相談したところ、「金額が安すぎる。なめられてる。私が入ってもっと取ってきてあげよう。」と言われたので依頼しました。

数週間後にその弁護士さんから電話があり、契約書をもって事務所に来てくれと言われたので事務所へ行きました。
行くなり契約書を取り上げられ
「相手の引っ越し会社の弁護士は自分の世話になった先輩だった。自分はその先輩に損害賠償請求など言えない。そもそも引っ越しで物が壊れるなどで損害請求するなんで君が浅ましいんだよ。相手は損害賠償するなんて言ってないそうだよ。」と前言を覆し私のことをなじり追い返しました。

私としては頼みの綱の弁護士さんからそういわれたらどうすることもできず泣き寝入りしました。
最近になってこの弁護士さんのやったことは利益相反に値する行為ではないかと思い始めるようになりました。契約書は目の前で破り棄てられたのでありません。
この人を訴える方法はありますか?
彼は社会的地位もあり大学で教鞭をとっていた偉い弁護士さんです。

依頼をした(委任契約を締結した)後に、その委任契約を解除することは、法的には可能です。
ものの言い方の問題はあるかもしれませんが、相手と交渉ができる状況にないことが判明したので、自ら辞任し委任契約を解除すること自体は可能です。
ただ、その場合には、着手金は返還すべきでしょう。
「泣き寝入り」ということですが、請求権がなくなったことが確定したわけではなく、まだ請求可能な状態ではないのでしょうか。
そうであれば、他の弁護士に依頼するなどして再度請求すること自体は可能だろうと思いますので、現時点で泣き寝入りする必要はないように思えます。

委任契約を締結したのちに、相手方との関係で契約を続行できない場合に辞任をすることは可能です。

ただ、着手金については、弁護士の都合で辞任をするのですから返還する必要があると考えられ、着手金について返すよう請求して良いでしょう。

また、引越し業者に対しての請求権は何も影響を受けないため、もともと引越し業者の過失で物が壊れているのであれば依然として損害賠償請求は可能です。

新たに弁護士を探す手間はかかってしまいますが、今からでも十分対応は可能なように思われますので、個別に弁護士に相談をされると良いでしょう。

時間が経っており今から着手金の返還や引っ越し業者への損害賠償ができるかどうかはわかりません。
ミイラ取りがミイラになって反撃してきても依頼者は何もできず、法的にも問題が無いことはわかりました。ありがとうございました。