離婚後の金銭的約束をなかったことにしたいという要求に関する調停・訴訟の結果について

元夫側の弁護士から、離婚後5年以上たってから、離婚時の金銭的約束をなかったことにしたい、と連絡があり、調停を申し立てられました。

金銭的約束とは、総額1000万を分割で支払う
というものです。(名目は慰謝料)
現在200万程支払い済み。

当時、元夫が離婚を希望しており、1000万というのは慰謝料として高額ですが、私に持病があり離婚後も医療費がかかることもあり(それも試算して考慮した額です)、その条件であれば離婚に応じることを伝え、元夫がそれを受け、離婚しました。(子供なし)

公正証書もあり、金額、分割で払うこと、支払わない場合の強制執行についても、明確に記載されています。

元夫の主張としては【当時はこの条件を飲んだが、その判断が間違っていた。今後何年も支払いを続けるのは、おかしいと感じるようになった。当時は弁護士など頼まなかったが、ちゃんと第三者に判断してもらいたい。当時離婚後の生活費の不安を解消する為という意味もあったが、(私が)再婚した為支払う必要がないものと解釈される。また、そもそも慰謝料を払うような事実はない為。】というものです。

元夫とは当時はお互い納得して別れ、私としては離婚後も信頼していました。
このようなことになり、それもショックです。

また、持病の治療で1000万近くかかっており、慰謝料がある前提で生活してきたのでとても不安です。

調停後は、おそらく訴訟を申し立ててくると思います。

質問
調停、訴訟を進めたとして、この状況ですとどのような結果が予想されますでしょうか?

支払いがなくなる、また減額になる可能性もありますでしょうか。

手術が控えているのですが、調停後、訴訟を申し立てられた場合受けるしかないのでしょうか。
時期をずらすことはできないのでしょうか。

あなたが有利でしょう。
治療費の領収書を整理するといいでしょう。
調停にしろ、訴訟にしろ、常識的な程度で、期日を延期変更することは
可能です。

公正証書もあるということですので、原則として、元夫側の言い分は通りにくいと考えられます。
調停は話し合いの場なので、貴方が合意しない限り、調停は不成立で終了となります。一方、訴訟では、裁判官から和解を勧められる可能性もあり、その場合は一定程度減額した内容での和解という解決もあり得ます。和解ではなく判決となった場合は、上記のとおり、元夫側の言い分は通りにくいと考えられますが、訴訟の中での主張立証の内容次第では、元夫の主張の一部を認める判決となる可能性もあります。

弁護士に個別に相談等なさることをお勧めいたします。

慰謝料として1000万円が不相当に過大と判断されるような事情があれば、同意がなかったことにされるケースもありますので、相手方の主張次第では、「支払いがなくなる、また減額になる可能性」もあります。
もっとも、慰謝料1000万円ほどで公正証書にもしているのであれば、不相当に過大とまでは言えない可能性の方が高く、ご相談者様が有利な状況であると考えられます。

交渉が決裂すれば、本件では調停ではなく訴訟を提起されることになると思いますが、訴訟は欠席すると不利な判決になりますので、代理人を立てるなどしてご対応いただくのが良いです。
手術などの事情で期日延期の上申をすることも可能です。

ご参考にしていただければ幸いです。