別れた女性に財産を渡したくない。
夫(A)60代後半、初婚、自営業、社長。
妻(B)30代後半、初婚、正社員。
子なし。
BはAの会社の営業所をまかされていて、
役職手当付きフルタイムで勤務しています。
月に休日は4日程度です。
AはBと結婚前、約25年連れ添った
内縁の女性C(無職)がいました。
AとCの間に子はいません。
事実婚前、Cには別の男性との間に
子がひとりいましたが親権放棄しています。
AはCと仲違いしながらも同居と別居を
繰り返しましたが、一度も籍に入れる事なく、
最終的にCから"これ以上は一緒に
暮らしていけない"と告げられ、
内縁関係を解消しました。
その後、約10年後AはBと結婚しています。
AはCと内縁関係を解消する際、
①『死因贈与契約公正証書』を作成し、
同居当時に購入したマンションを
Aの死後C(現在C居住中)に与えると
しています。ローンの返済は無論Aです。
その他にも、
②『内縁関係解消に伴う給付契約公正証書』
を作成していて、Cが一定の年齢を
迎えるまで、月30万を送金する旨まで
取り決めています。公正証書には
記載されていませんが、Cにかかる
一切の水道光熱費もAの引き落としです。
この状況を告げられBはAと結婚しましたが、
Bは会社からの給与のみで生活しています。
Aは外食の出費の額は厭わないのに、
公私においてAに対するBの援助への労い
(数万円でもかまわないのでお小遣い等)
もないことや、上記に関わる様々な理由で
精神的にBは非常に憤慨しています。
(Bは老いた両親の生活費を全額負担
してあるので、給与だけだと金銭的に
余裕がある訳では決してありません。)
ここから質問させてください。
上記②は、Cが一定年齢に達した際、
給付を継続するか終了するか協議する旨
証書内で定められているので、
やめてもらうようBは主張するつもりですが、
①については、どうにか証書を撤回するか、
Cの死後はBへ所有権を移転する等、
Cの思うつぼにさせない方法はないのでしょうか。
現在Aの会社は財政的に厳しくなっており
経営の見直しを迫られていますが、
Aが有事の場合、Bに経営を託すとしており、
Bは働き詰めで夫婦生活も努力しているのに、
Cが悠々自適に無職で生活している事に
全く以って釈然としません。
少しでも可能性があるなら、
来るべき時に備えて今から弁護士先生に
正式にお願いしたいとも考えていますが
まずはこちらでご意見を
伺いたいと思いました。
感情が先走ってしまいましたが、
何卒アドバイスの程、
よろしくお願いいたします。
とても複雑な事情ですね。
契約内容によりますが、死因贈与は遺言の規定に準じますので、原則撤回可能だと思います。
江頭先生
ご回答ありがとうございます。
死因贈与公正証書の後の公正証書遺言は、
抵触する部分は後のものの方が
有効になるとの事で理解できました。
それは死因贈与で仮登記されていても
可能なのでしょうか。
仮登記は、本登記まで登記順位を保全するだけですので、仮登記があっても撤回は可能です。
ただ、実際に抹消登記をする場合には相手方の協力が必要となります。