"内縁の妻による財産の開示と返還請求の可能性について"

亡父の弟である 叔父が亡くなった
故人には家族は無く相続人は叔父の姉 姪 甥叔父には長年内縁関係であった女性A子が居た
葬儀はその方がおこなってくれた
法定相続人が内縁の妻に財産の開示を求めても開示してもらえず 4か月が過ぎた頃銀行から内縁の妻宛に手紙が送られて来た事によりやっとA子より通帳のみが遺族に送られて来た
遺産である通帳のお金は 逝去前意識混濁時に葬儀代として計約200万円のお金が故人から言われたから‥と引き下ろされていた。遺言書は簡単な物で宛名はなくメモ書きのような物。相続人で話し合い生前逝去後の行い全てを不問とする。と言う協定書を作成 A子に不利な事は何もないはずの協定書に書かれている文言を書き直す様言われ押印がもらえない状況が続き
A子側の考えている事 不誠実な態度にA子側が何か隠しているのではないかと不信感を覚え始め法に従ってもらいたいと相続人は考え始め開示請求 返還請求がしたいのですがこの場合何かA子側に対してそれは可能でしょうか?

>遺言書は簡単な物で宛名はなくメモ書きのような物
→ 自筆証書遺言としての要件をみたしておらず、無効な遺言の可能性があります。一度、お住まいの地域の弁護士に直接確認してもらうことが考えられます。

 内縁の妻が全ての口座を開示しているとは限りません。問い合わせのあった銀行の口座のみ開示している可能性も考えられます。
 相続人であれば、各金融機関に被相続人名義の口座があるか等につき照会可能です。そこで、メガバンクや被相続人が居住していた地域の目ぼしい金融機関等に対し、口座の照会を試みてみる方法があります。

 被相続人が居住していた不動産の所有関係については調査済みでしょうか。未調査であれば、お住まいの地域の法務局等で対象不動産の登記事項証明書等を入手し、所有者等について確認してみることが考えられます。戸建の場合、建物だけでなく建物の敷地の所有関係も確認をしておく必要があります(建物は被相続人所有で敷地は別人所有の場合、借地権という価値の高い権利が設定されている可能性があるため、留意が必要です)。

 このような調査の結果、内縁の妻側が被相続人の遺産を保持•占有していることが判明したような場合には、それらの財産の返還を求めて行くことになります。
 なお、ご自身たちで上記のような被相続人の遺産調査をすることが難しいとお感じの場合には、遺産調査を弁護士に依頼することも可能ですので、検討してみて下さい。