休日に電話が掛かってきて精神的に参っています。費用請求は可能?

半年前より、休みの度に職場から電話が掛かってきて精神的に参っています。
小売業で正社員として働いている者です。管理職ではありません。

4年ほど前に店長から休日であっても何度も何度も私物電話に電話が掛かってきて詰められた経験があり、いまだに電話が鳴るのが恐怖です。電話が鳴る度に鼓動が早くなるのを感じます。

その時はなんとか耐えしのぎ店長の異動まで耐えきったのですが、半年前にまた帰ってきました。
時代のせいか怒鳴るような事はなくなったのですが、少し調べたら、考えたらわかるようなちょっとした事で電話が掛かってきます。
パートアルバイトも店長を嫌っており、社員不在時にわからない事があるとこちらに電話が来ます。本来ですと店長に電話を掛けなくてはならない案件です。
パートアルバイトからの電話は、現場で対応しなくてはならない事もあり、時には休日であっても月に1~2度1時間程度、急遽出勤しなくてはならない事があります。いつ電話があるかわからないため、自宅から遠くへ出掛けられなくなってしまいました。

4年前の休日に詰められた件はパワハラの時効が3年との事なので無理でしょうが①再び帰って来てからの休日電話対応の時間、休日出勤の時間②電話が怖くなってしまった精神的苦痛③ほぼ自宅待機状態になってしまった休日
これらに対して何か費用を請求する事は出来ないでしょうか。

例えば、2つの観点から対応を検討されてみてはいかがでしょうか。

①休日労働の割増賃金の請求
 まず、休日中に職場から電話やメールで何らかの業務指示がなされ、それに対応せねばならないような場合には、労働者が使用者の指揮命令下に置かれたものと言え、労働時間と評価されます。そして、休日労働をさせた場合、使用者は労働者に対し、労働基準法上、所定の割合賃金を支払う必要があります。

②労働施策総合推進法を踏まえた対応
 次に、労働施策総合推進法は、パワハラ防止法とも言われており、第30条の2では、いわるゆパワハラについて、「事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。」と定めています。
 そして、このパワハラ防止義務は、2022年4月からは中小企業にも適用されます。
 職場から労働者への休日の電話やメールについても、労働者に休日が与えられる趣旨等にも鑑み、業務上必要かつ相当な範囲を超え、雇用する労働者の就業環境を害するに至れば、職場の事業主には安全配慮義務違反ないし不法行為として損害賠償責任が生じる可能性があります。

 ご自身での対応が困難な場合には、お住まいの地域の労働基準監督署や弁護士に直接相談してみることもご検討下さい。