梯子金具の耐荷重不足による慰謝料請求について
家のロフトに上がる梯子階段を引っ掛ける金具が、梯子に乗った時に折れて梯子が崩れ、落下して怪我をしました。
梯子は工務店が取り付けた物で、金具は耐荷重20kgで、「軽荷重用につき手すりなどに使用しないで下さい」と書かれた物が使用されていました。
工務店からは「修理と怪我の治療費は支払うが、それ以上は対応できない」と言われましたが、明らかに耐荷重が持たない物を取り付け、場合によっては大怪我や命を落とすリスクがあったにも関わらず、実際の損害しか負担されないのは納得がいきません。他にも家のどこに危険が潜んでいるか分からず、安心して暮らせた物ではありません。
治療費＋慰謝料を請求する事が出来ないのか見解を頂きたいです。
日本の裁判制度では、実際に生じた損害のみを賠償させることになっています。
その意味で慰謝料も損害の一つです。
ご記載の事案では、治療にかかった期間に応じた慰謝料は請求できると思われます（通院慰謝料といいます）。
しかし、耐荷重が適合しない金具が取りけられていたことそのものに起因する慰謝料は請求できないことになると思われます
（これは、物損慰謝料を基本的に認めない日本の裁判制度に由来するものです）。
他の家のどこに危険が潜んでいるか分からないという点については、
ホームインスペクションの利用などで対処して、問題が見つかった場合には修補請求・修補にかわり修補費用等について損害賠償請求で対応することになるかと考えられます。