以下の場合、残業代・休日手当を請求する事は可能か?また請求する際に必要な証拠は?

以下の場合、残業代・休日出勤手当を請求する事は可能か?

・変形時間労働制 所定の期間の記載なし
・毎日8時〜17時若しくは7時〜16時半の勤務で8時間労働(勤務中に休憩時間1時間)

・基本的土日祝休みだが、月1日程度土曜日出勤

・土曜日・祝日の出勤数15日(半日のみの日がほとんど)だが、振り替えなし、休日手当なしのため、週6勤務の時が月1〜2である。

・年間休日の記載なしだが、計算したところ2022年度は103日の休みだった

・毎日30分前後の残業あり(上からの命令や指示の証拠はないが明らかに終わらない仕事量を持ち帰らない為)もちろん、残業代を支払われた事が一度もない。

・就業規則がまだ出来てない、周知されてないと社長から言われ雇用契約書に書かれている範囲でわかるのが以上の事。

証拠としてあるものが、家族への帰宅を伝えるLINEのみである。
タイムカード未導入の会社であり、勤怠管理も印のみ。

+毎日1時間休憩時間ありと記載が雇用契約書にあるが、とれた日は1日もない。社長の言い分としては(公立ではないが教職・保育関係の為)「一緒にお昼を食べている時間が休憩」との事だが、その時間がむしろ一番忙しく気が抜けない為、全く休憩出来ていない。子どもたちが帰ったあとも掃除・バス添乗・洗濯・事務処理に追われ休憩時間というくくりはなくながら休憩のようなものになっている。

1 他にも残業時間の裏付けとなる証拠を入手できないか検討してみることが考えられます。

(例)
タイムカード
業務日報
出勤簿
PCのログ履歴(ログイン•ログアウト時間)
出退勤や業務報告の社内メール、チャット
社内グループウェアの内容•履歴
家族等への帰宅連絡メール
スイカ等の交通系カードの利用明細

2 変形労働時間制とありますが、有効となるための要件をみたしておらず、無効である可能性があります。
 裁判例等では、労働のパターンやシフト事前に決められていない、労働時間が変形労働時間制の総枠を超えている、会社側都合でシフトが変更される、就業規則や労使協定の定めがない等の場合に、変形労働時間制の記載が契約書等にあったとしても無効とされています。

3 残業時間や休日労働の時間を正確に把握する証拠が揃っていない場合にも、お手もとにある証拠等に基づき、推計することは可能と思われます。
 一度、残業代などの労働問題に取り組んでいる弁護士に個別に問い合わせ、直接相談してみることもご検討下さい。