高層マンション建設の迷惑料支払いと口外禁止の念書の法的有効性について
40年前に家族が購入したマンションに、住んでいます。隣は2階建ての個人宅が数軒連なっていて、私の部屋はそれより高層階なので眺望が良く、周辺には遮る物が無いので、朝から日没まで非常に明るい部屋でした。
しかし、今年に入り隣接する数軒が立ち退き、我が家の倍の高さの高層マンション建設の為、その眺望と採光の良い窓が完全に塞がれることになりました。隣の壁との距離は1mもないそうです。要望書にて「窓を完全に塞ぐのはやめて欲しい」と、建設・設計会社側へお願いしましたが「商業地域で違法ではないので、考慮する必要はない」との回答でした。すでに、工事は始まっています。
「泣き寝入りしかないのか、これから何十年も嫌な気持ちで、目の前の壁を見ながら暮らせと言うのか」と、納得できない気持ちを伝えると、「計画は一切変更はできないが、迷惑料として10万円を支払うので、これで了解して欲しい。ただし、このことは一切口外しないでほしい。この話が漏れたことにより、建設・設計会社側が不利益を被った場合は、その責任を追及する」と書かれた念書を見せられました。
この金額を受け取った後、何かトラブルに巻き込まれたり、口外していないのに因縁を付けられる可能性があるのではなどと心配になり、まだ返事はしていません。
・このような場合、この金額は妥当なのでしょうか?
・一般市民には脅しとも感じられるこの念書は、法的に有効なのでしょうか?
・このような対応は一般的で、このまま受けるのが最良なのでしょうか?
おそらくあなたに勝ち目はないでしょう。
念のため、建築確認課に行って、事情を説明して、基準法や日照権
に関して、問題がないか確かめに行くと教えてくれるでしょう。
口外禁止は、本来払う必要がないのに払ったことが知れると、他か
らも同様の請求がくるのを懸念しているのかも知れません。
まずは、確認課にいって、違法性があるのか、確認するといいでし
ょう。
それを参考にして判断するといいでしょう。
・このような場合、この金額は妥当なのでしょうか?
⇒ 金額が妥当か否かは基準がないので不明です。
相談者様からすればおそらく妥当ではないとお考えでしょうが、相手方からすれば本来は出さなくともよいお金であり10万円も渡せばいいだろう、つまり妥当な金額である、との判断でしょう。
この金額について例えば10万円では納得がいかないので100万円払えということはできますが、相手方がそれでは1円も払いません、ということになれば一銭も取れなくなります。
・一般市民には脅しとも感じられるこの念書は、法的に有効なのでしょうか?
⇒ 念書にあなたが署名押印すれば、法的に有効となります。
・このような対応は一般的で、このまま受けるのが最良なのでしょうか?
⇒ ”一般的”かどうかはわかりません。ただ、相手方が支払う法的義務のない10万円を提示してくるということは、あまり一般的ではないような気がします。
それをこのまま受けるかどうかについては、あなたの判断ですが、最初の問いに対する回答を参考にしてください。