養育費支払いに関する婚前契約書の有効性と折半財産分与について
夫に養育費の支払いがある為、婚前契約書を作成したいと思っています。
離婚時には婚姻後に支払った養育費分は財産分与の際同額を妻のものとし、残りを折半すると取り決めました。
これは実際離婚することになった場合有効ですか？法律上全財産を折半することになるのでしょうか。
また、自分たちだけで簡単に作成するつもりですが公正証書にしないと無効になってしまうのでしょうか。
有効です。
公正証書にする必要はありませんが、大切に保管なさってください。
そのくらいの気持ちがあれば、使うことはないでしょうね。
一応有効ですが、相手方が争った場合には必ずしもそうならない可能性があるという回答になります。
財産分与については、民法768条3項によって「当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める」と規定されていることから、最終的には家庭裁判所がその職権によって公平の観点から合理的かつ相当と認められる内容で判断を行うことになります。要するに、家庭裁判所が後見的な見地から判断することになることから、必ずしも当事者で決めたとおりにはならない可能性があるということです。そうすると、婚前契約書による定めは、上記規定の「その他一切の事情」にあたるのみので、当然に婚前契約書に定めたとおりになるとは限らない可能性があるということになります。