映像制作依頼のキャンセルに関する返金義務と差額返金について
弊社は、制作会社です。映像制作依頼を頂き、依頼主が映像制作前の映像構成のすり合わせを何ラリーか行っていたところ、修正案の作成に疲弊し動画が完成するイメージが持てないと先方都合でキャンセルを申し立てられ全額返金を主張されております。
映像はクリエイティブな領域ですので複数回修正のやり取りを重ねてブラッシュアップしていくことが当然であると認識しております。
請求書には「ムービー制作費」として記載をして、「映像制作業務委託契約書」という契約締結を行っております。
返金義務があるのかという点と、返金義務が生じる場合は全額返金ではなく映像構成案作成に捻出した人月分を差し引いた差額の返金で良いのか教えていただきたいです。
結論から申し上げると、全額の返金義務はありませんが、相手方の都合によって途中で契約が終了したことによって貴社が得た利益に応じた金額（＝契約代金から履行割合を控除した金額）については、相手方の請求がある場合、返金する必要があります。
貴社が得た利益に応じた金額（＝契約代金から履行割合を控除した金額）をどのように算出するかが争いになりますが、貴社の立場からは、映像構成案作成に捻出した人月分を差し引いた差額の返金を主張するべきかと思います。
なお、契約書やもう少し詳しい経緯の情報があれば、より具体的な助言も可能かと思います。