DV、モラハラによる慰謝料の値段の目安が知りたいです

Question

夫と離婚協議中で慰謝料150万円の請求を考えています
慰謝料の値段が妥当か、証拠能力が高いものはどれか以下の事柄から教えていただきたいです

黙らせたくて首締め(別日に3回)
2019年3月31日突き飛ばしたことによって転倒、物に当たり肋骨ヒビ完治まで2か月(診断書はないが領収書あり、救急車で運ばれ警察に連行され被害届は出さず注意を受ける)
息子に普段から体罰、それにより息子自身が自分を叩くようになる
体罰をやめるよう伝えたところ「口を出すな！」と怒鳴られる(2021年3月30日の日記にて記載)
口論中にサーキュレーターと虫かごを投げて破壊(写真にて保存)
「俺は700万稼いでる、口のききかたに気を付けろ」(2022年11月1日LINEにてスクリーンショット)
以上のことは口頭で尋ねたところすべて認めた発言あり(2023年7月1日ボイスレコーダー)
その発言のときに
「やったのは事実だ。ただこれらには前後があって俺は加害者だとは思ってない」
と反省の色なし
他にも部屋の出口をふさいで「お前がなおせと言われたことに『はい』と返事しないと離婚だぞ」とやめてと伝えても脅し続ける(2020年11月29日日記の記載より、ボイスレコーダー等なし)
や、LINEにてモラハラ発言が多くスクリーンショット済み

婚姻期間10年別居期間2年、現在別居中
夫年収700万円　私パート従業員年収100万円
私は2019年9月14日から心療内科受診
引っ越し等あり病院を変えるが現在も治療中

松本 理平 弁護士 · Accepted Answer

基本的には、モラハラは夫婦関係破綻の事情としかならないことが多く、慰謝料の請求として考えられるのは、2019年のDVになります。警察の対応記録は残っていると思われるので、そちらを開示請求して、その他の証拠と合わせればある程度の慰謝料の請求ができる可能性があります。離婚に至る場合には150万円も請求としては法外なものではありません。
ただし、裁判所の事実認定により最終的には判断されるものなので、ＤＶの有無とそれが離婚原因か、離婚原因として慰謝料はいくらかという点は、あくまで目安になります。

大﨑 美生 弁護士 · Answer

離婚―DV・モラハラのご相談ですね。

離婚の慰謝料は、夫婦関係が破綻した理由及び内容によって金額が変わります。
2019年の怪我は一番大きく、立証も比較的容易なのでその点だけ慰謝料が認められる可能性がありますが、それだけでなく、その後の暴言や間接的な暴力（物を投げる）、お子様への体罰（暴力）も、夫婦関係が破綻した理由となっているのであれば、離婚慰謝料の額の算定に影響します。
その上で、本件で１５０万円というのは、裁判で認められる額としては相場の範囲だろうと思います。
とある裁判例では、「原告・被告間の婚姻関係は，原告の被告及び子らに対する暴力・暴言により破綻したものであるところ，その態様は，原告の求めに応じて頭を下げて謝罪する被告を殴打する，頭を下げて謝罪するだけでは足りず土下座を事実上強要する，出て行けと言うといったもの」と認定し、離婚慰謝料を１５０万円とされています。

ただ立証できるかどうかは日記やLINEの内容を見てみないと何ともいえませんので、その点は弁護士にご相談されるのが良いと思います。

大﨑 美生 弁護士 · Answer

直接的なきっかけがそうなのであれば、お子様への体罰も夫婦関係破綻の原因の一つと推認できる事情となります。
ただ、あくまで夫婦関係破綻の原因は、別居の直接的なきっかけとなった事柄だけでなく、夫婦生活の全般から判断されるものであり、相手方の主張次第によっては別の原因（よくあるのは性格の不一致）で破綻したと認定されることもあります。
あまり詳細な内容を公開の場でお話しするとご相談者様のデメリットにもなる可能性もありますので、この点も含めて弁護士に直接ご相談されると良いと思います。