AIを活用したサービスの著作権について

AIを使用したWebサイトの検討中で、著作権上問題ないか確認したく相談させていだきます。

本の内容をAIに要約させるWebサイトを検討しています。
具体的には本の文章情報をAI(chatgpt)に入力し要約結果を記事として生成、一般に公開します。

事前調査として他の弁護士Q&Aサイトを見ると、要約だと著作権侵害になる可能性があるとのことで、以下2点回避策を考えています。各対策は問題ないでしょうか?

1. 要約にプラスして自分の意見を記述することで、著作権を回避する
2. 本の要約をユーザーがボタンを押すことによって行わせる。

2.の補足説明をします。
要約を一般公開する、というのが侵害の要点だとすると、ユーザー自身に要約行為をさせれば、要約を見るのはユーザーだけになりますので、問題ないでしょうか。

具体的には、入力だけWebサイト側で用意します。ユーザーがサイトで要約ボタンを押したら、内部的にchatgptに要約を命令するよう要求し、chatgptの出力をサイトに張り出します。この出力はそのユーザーだけにしか見えないので、公開されているわけではありません。

こうなると、このような処理構造は、ChatgptのWebサイト(https://chat.openai.com/chat)に近い構造になります。
違いは、ChatgptのWebサイトはユーザーに質問文をかかせますが、2.のサイトでは質問文をサイト側で予め用意し、ユーザーは要約するボタンを押すだけになる点です。

つまり、ほぼchatgptのサイトに近いので、もしChatgptのサイトが著作権違反でなければ、2.の対策を講じたサイトも著作権違反にならないのでは、という考えです。

1について
コンテンツの内容が、自分の意見がメインで要約部分は引用程度にとどまる場合は、著作権法上認められる引用の範囲内として合法となる可能性があります。ただ、現在のAIの精度ではそのような条件を自動で遵守させることは難しいのではないでしょうか。

2について
著作物に表現された思想又は感情を他人に享受させることを目的とする場合の著作物の利用であるとして、違法となる可能性があります(著作権法30条の4参照)。

上記のようにコメントさせていただいたものの、AIと著作権の関係については、複雑な法的問題を含む一方、先例となる過去の裁判等がほぼありません。サービスの設定次第では違法になることをうまく回避する方法もあるかもしれません。
本気でビジネス化をご検討の場合、継続的に相談できる弁護士を見つけ顧問契約をすることをおすすめします。

丁寧なご回答ありがとうございます。
サービス設計において大変参考になりました。