業務委託の途中解除と違約金について
業務委託で仕事を始めたのですが
現在研修期間2日目で辞めたいと考えています。
研修期間中は報酬(給料)が発生しない
朝7時から夜20時以降まで毎日拘束される等でキツくて辞めたいのですが
業務委託契約書に1年以内に辞める場合は20万円の違約金が発生すると書いてあるのですが
これは支払わなければいけないのでしょうか?
具体的事情によっては、20万円を支払う必要はない、また研修期間の報酬も請求するという主張をすることは可能かと思われます。
業務委託契約関係であっても、一定の場合には「労働者」であるとして労働基準法が適用されます。「労働者」であるといえる場合とは、使用従属性が認められる場合、すなわち、①使用者の指揮監督下において労務の提供をする者であること、②労務に対する対償を支払われる者であることという2つの要件を満たした場合に認められるとされます。この判断は、様々な個別的事情に照らして総合的に判断されるものです。
「労働者」であるといえる場合、20万円の違約金を予定する規定は、労働基準法16条違反となります。したがって、「労働者」であると主張し、労働基準法16条を根拠に20万円の支払を拒むことは考えられます(ただしその場合も、現実に発生した損害分を別途請求されることはあり得ます)。
また「労働者」であるといえる場合、研修期間とはいえ業務として研修への参加が強制されているのであれば、研修期間分の報酬も請求できる可能性があります。すなわち、業務との関連性が認められる研修について、それが使用者の明示・黙示の指示に基づくもので、その参加が事実上強制されている場合には、労働時間性が認められ、その分の対価となる賃金を請求し得ます。業務との関連性が薄くても労働時間性が認められる場合もあります。研修に労働時間性が認められる場合、少なくとも最低賃金分で計算した額を請求することなどが考えられます。
これらのことは一般論であり、本件にどうあてはまるのかは具体的な事情を詳しく聞かないと判断できないことですので、一度弁護士に相談されてもよいかと思います。
週6日で朝7時から夜8時までの勤務は必ずです。
ですが、歩合制のため自分が働いた分報酬が貰えるという形です。
研修はこちらから頼んだ訳ではなく使用者の方から1週間は研修期間だと告げられました。
この場合でも違約金等の相談を弁護士さんにする価値はありますでしょうか?
ご指摘の事実関係のみでは、具体的な回答は難しいです。少なくとも契約書の確認が必要です。
相談の結果として、ご相談者様の意向に沿った主張は難しいという結果に終わる可能性もありますので、弁護士に相談する価値があるかは、その可能性もあることをご理解の上でご判断されることかと思います。