土地の時効取得について

先月隣の土地の方が引越し土地を売り出すことにしました。そこでうちのブロック塀とガス給湯器が越境していると指摘されて話し合いでこちらが売却もしくは新築の時に撤去の覚書を作成する話になり終わりました。越境部分は2〜4センチほどです。が実際に届いた覚書にはブロック塀は撤去もしくは越境部分を削る、ガス給湯器は買い替えのタイミングで撤去と書かれていました。土地が狭く給湯器は取り付け場所が現在のところにしかなく撤去すれば生活ができません。家が建って約19年経ちますが隣より越境の件で何か言われてことも揉めたことも今まで一度もありません。そこで土地の時効取得について知り対象にならないのか?と相手に伺ったところ越境と占有は違うと言われ説明を受けましたが占有は土地を使用しているからうちは対象じゃないと意味がわからない説明ばかりしてきます。相手の言うように今回の場合は土地の時効取得にならないのでしょうか?

ワンオネスト法律事務所の弁護士の吉岡一誠と申します。
特に境界標などもなく、これまで相談者様がご自身の土地であると信じて占有を継続してきたようであれば、10年または20年の経過による時効取得を主張できる可能性があります。
しかし、相手方が第三者に土地を売却し、第三者が登記してしまうことで、相談者様は時効取得を主張できなくなるおそれがあり、これを防ぐためには、早急に裁判所に処分禁止の仮処分(相手方が第三者に売却することを禁止するもの)を申し立てるとともに、時効取得部分の土地の所有権移転登記手続請求訴訟を提起する必要があるため、お早めに弁護士に具体的な相談をすることをお勧めいたします。

〉そこでうちのブロック塀とガス給湯器が越境していると指摘されて話し合いでこちらが売却もしくは新築の時に撤去の覚書を作成する話になり終わりました。
越境問題は、抜本的な解決に時間を要するので、売却に際してはとりあえずと言うことで、記載なさっているような覚書を締結する事は多いです。

この覚書の締結は、占有をしている相談者が、本来の所有権を承認することによって、時効完成の効果を妨げる目的でなされます。

つまり、覚書を締結したのであれば、相談者にとって、本来は完成していたはずの時効取得が、できなくなると言う意味合いがあります。

もっとも、覚書は、とりあえずの隣接地の売買契約を実現するために作成したもののはずですから、相談者としては、時効取得はできないとしても、建て替えまでは現状のままでよかったと考え、覚書を締結したはずでした。

〉実際に届いた覚書にはブロック塀は撤去もしくは越境部分を削る、ガス給湯器は買い替えのタイミングで撤去と書かれていました。

ところが、本件では、言葉通り理解すると、直ちに、相談者の方で対応することが迫られているように思われます。仮に、ガス、給湯器の買い替え時期が、建物の耐用年数よりもかなり早いとすれば、思わぬ不利益を被ることとなり、かねません。

覚書を締結したこと自体、不利益を認識しないままなさった可能性もありますが、さらにそれ以上の不利益を被る可能性が現実化しているように思われますので、早急に相手方との交渉を行う必要があると考えます。

紛争レベルとしては、早急に代理人に依頼した方が良い案件のように思われます。