賃貸物件の光回線導入について

先日賃貸の契約を行う際に、光回線を引くことが可能か不動産屋に確認を行いました。
その際の回答としては、壁にビス留めや穴を開けることがなければ導入可能との回答でした。
その回答を得た上で契約をしたものの、いざ光回線業者に物件を確認してもらったところ、物件の状態として、プロバイダーなど関係なく光回線導入にはビス留めが必ず発生するということが明らかになりました。
契約時には、条件によっては光回線導入可能とのことでしたが、そもそも導入できない物件だったのですが、これは説明義務不履行などにに当たらないのでしょうか?
一応ケーブルテレビのネットは部屋まできているようなのですが、毎週通信障害を起こしていることから、仕事で使用しづらく、もし事前にこの回線しか使えないと分かっていれば契約はしなかったです。

また、先方の説明齟齬による解約を求めた場合、返金や次の物件への引越し費用の負担などを先方へ請求できるでしょうか?

詳細な事実関係は異なるのかもしれませんが、お話をお聞きする限り、不動産屋は、あくまでも物件の使用方法として、「壁に穴を開けたりしないのであれば、光回線を引いてもいい」と回答(許可)しているだけであって、「この物件は光回線を実際に利用することができる」ことを確約しているわけではないように思われます。
(「可能か」という問いに対して「許可」の回答をすることが不自然に感じるかもしれませんが、「この物件はペットを飼うことが可能か」と尋ねられた不動産屋が、「ペットを飼ってもいい」という回答(許可)を返すケースを思い浮かべていただければ、ありえない話ではないかと思われます。)

もしそうであるならば、説明義務不履行とまでいうことは難しいかもしれません(お互いのコミュニケーションに齟齬が生じてしまったことが原因であって、どちらか一方の責任とは言いづらいため)。

他方で、従前のやりとりの中で、「光回線を利用できること」が物件選びの【必須条件】である旨を不動産屋に明確に伝えており、その証拠も残っているのであれば、説明義務違反等を理由に契約を解除したり、損害賠償請求したりする余地もあるように思われます。

お忙しい中、ご回答をありがとうございました。
つまり、実際には出来ないことを許可することも、誤った説明にあたらないとおっしゃっているとの理解でよろしいでしょうか?
どのようなケースであれ、必ずビス留めしなければ回線を引けない物件であるにも関わらず、ビス留めしなければ回線を引いてもよいと矛盾した回答を頂いていたことが争点です。
例えば、駐車場付き物件で空きがないにも関わらず、「止めることは可能です」と回答を得ていたことに近いかもしれません。未契約であれ、一時的に空いていれば物理的に車を止めることは出来ますが、契約できないので実際に車を格納する駐車は出来ないかと存じます。

駐車場を例に挙げるとすれば、
契約希望者の方から「■■という車種の車を持っているのですが、駐車できますか」と尋ねられたのに対し、
不動産屋が「横幅が●メートル、奥行きが●メートルの駐車スペースに納まるのであれば駐車可能です」と許可したケースに近いように感じました。
この場合は、不動産屋としては、車の正確なサイズは把握していないため、自身が把握している駐車場の利用条件を提示するに留め、あとは契約希望者の方の判断に委ねているだけですので、仮に■■という車種が実際には駐車できなかったとしても、不動産屋が誤った説明をしていると評価することは難しいように感じます。

もちろん、(Q&Aという特性上、仕方ありませんが)事実の概要だけを見たうえでの回答ですので、上記で述べた回答が絶対に正しいというお話ではございません。
詳細な事実関係をお聞きすれば、不動産屋の過失と評価できるような事実も存在している可能性はございますので、どうしてもご納得がいかないということでしたら、一度弁護士と対面でご相談いただき、詳細な事実関係もお伝えいただくのがよろしいかと存じます。
事務所によっては初回相談は無料のところもございますので、もし弁護士をお探しいただく際はご参考ください。

あまりお力にはなれず恐縮ですが、回答は以上とさせていただきます。