妻の不倫相手と当事者間で交渉していたが、先方が弁護士をたててきたときの動き方

【背景】
・妻の不貞行為が発覚
・妻が認めたため、相手先に直接連絡し、慰謝料等を相談
・先方が国家公務員である自衛官であり、職場にはしられたくないとのことで当事者間での解決を模索
・一転、先方が弁護士を立て、今後の連絡は弁護士にする旨を通達

【質問内容】
1.弁護士に一任されたら、本人に連絡をすべきではないのか?
2.先方の弁護士から連絡がきたら話してはいけないこと、対応のしかた
3.当事者間で穏便にすませるつもりだったが、訴訟はやむを得ないと判断。
  一般人が弁護士を立てずに民事訴訟をすることは可能か?及びその難度

以上、初めての事態で困惑しております、何卒アドバイスのほどよろしくお願いいたします。

1.弁護士に一任されたら、本人に連絡をすべきではないのか?
→「ご本人に連絡をしてはいけない」というルールはありません。※弁護士には,そのルールがあります。
 したがって,本人に連絡をしたとしても,何らかのペナルティを受けるということはありません。
 しかし,現実的には,本人に連絡をしたとしても,話は進まない(弁護士を通してくださいと言われるだけ)と思います。
 また,相手方の職場に連絡することが名誉毀損に当たるなどと言われてしまう可能性もあるので,弁護士に連絡をすることをお勧めします。

2.先方の弁護士から連絡がきたら話してはいけないこと、対応のしかた
→話してはいけないことというのは,特にありません。
 感情的にならずに対応すれば問題ないと思います。
 しいて言えば,相手方はこちらの持っている証拠が何であるかに関心を持つでしょうから,それを明らかにしないとか,自分に非があったようなことを言わないとか,慰謝料等の条件について口頭で断定的な承諾をしないという点は気を付けたほうが良いと思います。

3.当事者間で穏便にすませるつもりだったが、訴訟はやむを得ないと判断。
  一般人が弁護士を立てずに民事訴訟をすることは可能か?及びその難度
→弁護士をつけずに訴訟を起こすことは可能です(本人訴訟といいます。)。
 難しいかどうかは,証拠の有無やご本人の能力によるので,何とも言えません。
 一般論としては,「お金を払って弁護士をつけるよりも自分でやったほうがよい」のであれば,弁護士に訴訟を頼む人はいなくなっているはずですから,お金を払うだけのメリットはあるのだろうと思います。 
 また,そもそも,相手方が弁護士をつけたからといって,訴訟はやむを得ないということになるとは限りません。
 不貞行為を認めたうえで,慰謝料等の条件のみを交渉させたいのかもしれません。
 まずは相手方の弁護士から,相手方本人の意向をよく聞いてみることをお勧めします。

ご相談内容を拝見しました。

以下、ご質問にお答えします。

>1.弁護士に一任されたら、本人に連絡をすべきではないのか?

 本人に連絡してはいけないというわけではないですが、本人に連絡をしても「弁護士に連絡してくれ」と言われるだけなので、交渉は進展しないと思います。
 
 そのため、今後は、弁護士との間で、慰謝料の金額等について交渉をしていくべきかと存じます。

>2.先方の弁護士から連絡がきたら話してはいけないこと、対応のしかた

 安易に慰謝料の減額には応じないことが重要です。
 
 また、こちらの手持ち証拠を最初から全て開示せず、交渉の段階を踏んで徐々に開示していくということも重要です。

>3.当事者間で穏便にすませるつもりだったが、訴訟はやむを得ないと判断。
  一般人が弁護士を立てずに民事訴訟をすることは可能か?及びその難度

 弁護士をつけずに民事訴訟を起こすこと自体は可能ですし、不貞行為を立証する客観的で明確な証拠があれば、勝訴することも難しくないかもしれません。
 ただ、弁護士をつければ、書面の作成や裁判への出席は全て弁護士が行いますので、ご本人の負担は減ります。
 
 現時点では、相手の主張(不貞行為を認めるのか否か)が分からないので、まずは、弁護士に連絡して、相手の言い分を聞いてみることをお勧めします。