特に不貞等事由はないのですが離婚できるかどうか？
結婚して22年、51歳男です。そのうち3年9か月、単赴任した後、嫁の実家に私名義の家を建て3年過ごしました。嫁はその時から出勤が早い私には、起きないで朝食を用意しない等無下に扱われ、その後6年弱大阪、高知、成田と単身赴任し現在に至ります。その6年の間には私の入院やコロナ感染ありましたが、一度も訪れることもありませんでした。コロナ感染を連絡した時は驚いたスタンプのみでその後何も支援等なく終わりました。成田での単身赴任は毎週帰ることは出来ましたが、2週続いた時に私がいることが嫌なように「毎週帰ってくる必要ある？」とまるで他人のような良い方されています。挨拶しても目を合わさず返しているのか分からないような小声。その他細々したことありますが、このようなことで「その他婚姻を継続し難い事由」になるでしょうか？
6年間の単身赴任期間に一度も訪ねてこなかった場合、その期間は別居期間とみなされる場合はありますか？
長期間の別居は「婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」には該当する事情と言われています。
あなたのケースでは、単身赴任が別居にあたるのか（単身赴任中の期間が別居期間として考慮されるのか）が争点になりそうです。
単身赴任で生活場所が別々になるのは仕事上の理由に基づくため、単身赴任中で生活が別々であったという事情のみでは、離婚を判断する上での別居期間として考慮されない可能性があります（単に自分の心の中で離婚したいと思っているだけではなく、他方配偶者に離婚の意思を書面やメール等の証拠に残る形で明確に伝えておくことが考えられます）。
いずれにしも、今後の転勤•単身赴任の見込み、単身赴任が終わる場合の住まいをどうするか（自宅に戻らずに別居生活をするのが否か）、離婚の話し合いをいつから開始するのか、協議ができない場合に離婚調停を申し立てるのか等を検討する必要があろうかと思います。また、あなたのケースでは、妻の実家にあなた名義の自宅建物がある等、財産分与等も問題になるものと思われます。
以上のような点につき、今後の対応のアドバイスを受けるべく、一度、お住まいの地域等の弁護士に直接相談なさってみてもよろしいかと思います。
【参考】民法
（裁判上の離婚）
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
２ 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。