刑事裁判にて、被告人は一切そうは主張してないのに、裁所所が「死刑は違憲」という判決を下すことは可能?

もし自分が裁判員に選ばれたという仮定での質問です。

その裁判員裁判にて、検察側は被告人について、死刑を求刑したとします。

それに対して、被告人や弁護人は、死刑制度の違憲性については一切言及していなかったとします。

しかしそれでも、裁判員である私が審理の際に、
「死刑制度は憲法に違反するので被告人を死刑に処するべきではない。」
と主張しても構わないのですか?

また、仮にその審理にて、その私の主張が認められたら、被告人や弁護人は死刑制度の違憲性については一切主張していなかったとしても、その裁判の結論として
「死刑制度は憲法に違反するので、被告人を死刑には処さない。」
という判決を下すことが出来るのですか?

よろしくお願いします。

裁判員は法律解釈にかかる判断には触れることができません。

すなわち死刑制度が違憲かどうかという解釈は合議する裁判官が解釈を考えて決めるもので、裁判官が合憲である、と判断した結果を前提として量刑を決める必要があります。
裁判員は解釈を展開して評議を行うことはできないものと考えられます。

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律6条2項
前項に規定する場合において、次に掲げる裁判所の判断は、構成裁判官の合議による。
一 法令の解釈に係る判断

ご回答ありがとうございます。

なるほど、そうだったのですね。

それでは、検察側が死刑を求刑した裁判において、被告人や弁護人は死刑制度の違憲性については一切言及していなかったとしても、職業裁判官が審理の際に、
「死刑制度は憲法に違反するので被告人を死刑に処するべきではない。」
と判断し、
その裁判の結論として
「死刑制度は憲法に違反するので、被告人を死刑には処さない。」
という内容を判決文に書いた判決を下すことは出来るのですか?

死刑には処さないというのは理由であって判決の主文にはならないでしょう。
主文としては、被告人を無期懲役に処する。などといったものが考えられます。
そのような理由を記載することは理論上はできると思いますが、被告人や弁護人からそのような反論がでていないのであればその裁判の争点にならない以上、裁判所が踏み込んだ判断は行わないでしょう。

ご返信ありがとうございます。

ところで、ふと疑問に思ったのですが、
お示しの

『裁判員の参加する刑事裁判に関する法律6条2項』

「前項に規定する場合において、次に掲げる裁判所の判断は、構成裁判官の合議による。
一 法令の解釈に係る判断」

という条文でいうところの「法令」には、憲法も含まれるということで争いは無いのですか?

憲法も法なので争いはないと思いますし、憲法だけ除外されるとは思えませんが、100%そうだとは言い切れません。
調べてみてもいいのではないでしょうか。

終わります。

分かりました。
ありがとうございました。