成年後見人を選任した後の申立人の費用負担は?

一人暮らし弟が脳梗塞で倒れて入院しました。
当初は半身まひで意識がありましたが、入院数日後からは昏睡状態が続いています。

入院費を弟の銀行口座から引き出して支払いたいのですが
本人の意思表示ができない状態なので、引き出すには成年後見人が必要ですよね。

成年後見人の申立てを家裁に行い、成年後見人が選任されたとして。。

1.後見申立の費用は本人(弟)の口座から支払うことは可能ですか?

2.成年後見人には、本人(弟)の口座から毎月報酬を支払うことになりますが、
本人の口座残高が減少してゼロになれば、申立人(私)が代わりに報酬を支払わなければなりませんか?

>1.後見申立の費用は本人(弟)の口座から支払うことは可能ですか?
→ 後見の申立ては、弁護士を代理人につけずに行うこともできます。もし、弁護士を代理人として申立てをする場合、申立てにかかる弁護士費用は本人負担ではなく、申立人のご負担になります。
 なお、申立ての際の収入印紙代や切手代等は本人負担とする審判を家庭裁判所に出してもらうことは可能です(その希望がある場合には、申立書の申立ての趣旨の欄の「本件手続費用は本人の負担とする」の箇所をチェックすることをお忘れなく)。

>2.成年後見人には、本人(弟)の口座から毎月報酬を支払うことになりますが、本人の口座残高が減少してゼロになれば、申立人(私)が代わりに報酬を支払わなければなりませんか?
→ 成年後見人が選任された場合、後見報酬は、申立人負担ではなく、本人の財産から支払われることになります(なお、後見人が報酬の支払を受けるためには、本人の財産状況や今後の収支の見込みなどを裁判所に報告の上、裁判所から報酬付与の審判を受ける必要があります)。なお、ご本人の財産では本人の生活を維持できない状態になりそうな場合には、生活保護の受給の申請等も検討事項になります。

いずれにしましても、お住まいの地域の弁護士会などに成年後見に関する専門相談があるかと思いますので、一度、直接相談することを検討してみて下さい。
 その際、どなたが後見人になるのが望ましいご事案についても相談してみて下さい(なお、ご親族間に対立がない、複雑な法律行為が予定されていないような場合には、ご親族が後見人に就任することも選択肢の一つかと思います)。

どうもありがとうございました。