前歯を折られた子供の、相手に対する損害賠償請求について

小学3年生の息子の話です。

学校の休み時間がおわり、校庭から教室に戻るため校舎に向かっていた息子に、鬼ごっこをして走ってきた友人がぶつかり、その衝撃で息子が転倒、コンクリートの地面に歯をぶつけ、上の前歯2本が折れました。神経も出ていたのでおそらく差し歯になるようです。

永久歯でまだ9歳なのに、自分の歯がなくなってしまうこと、今後も治療が続くこと、成長に合わせて差し歯も作り替える必要があるのかなどを考えると、相手側にどのような形で損害賠償請求をしたらよいのか悩んでいます(全面的に相手側の過失なので、費用は全額請求、大事な前歯なので慰謝料もほしいです)。

歯科に相談し、将来的なメンテナンスも含めた生涯の見積もりを出してもらい、一括請求?それとも分割でしょうか?

また、こうした場合の慰謝料の相場などもわかれば教えてほしいです(治療費はわかるのですが、慰謝料とはどこまで言えるのでしょうか?精神的苦痛であれば本人も親もですし、通院のために学校や習い事を欠席したり仕事を休んだりする必要もあります…)。

ご回答よろしくお願いいたします。

治療費については、原則として質問者様が実際にお支払いなさった金額を請求することになります。

傷害に対する慰謝料は、通院日数や期間を基準として計算します。
精神的苦痛に対する慰謝料は、前歯が折れた後、お子様が生活するに際してどの様な苦痛を被ったかということを考慮要素として計算します。
小学校の組体操中の練習中にバランスを崩して落下し、児童の前歯2本が折れた事案では合計約140万円の慰謝料が認められています。
お子様が実際に通院なさる期間等にもよりますが、同程度の金額の慰謝料が認められる可能性はあります。

質問者様がお子様の通院に付き添った場合、通院付添費を請求することができます。
お子様の通院に付き添うため、質問者様がお仕事を休まれた場合には、休業補償を請求することができます。
通院付添費か休業補償のうち、いずれか高額な方を請求することができます。

ご回答ありがとうございます。
慰謝料がそんなに高額になる可能性があることは驚きました。
いくらもらっても本人の前歯は戻ってこないので、ここは遠慮せずに相談してみたいと思います。

歯の治療は、神経の今後のことや成長過程であることを考えると、10年単位で行われるものだと思うのですが、こうした事故の場合、生涯にわたってかかるであろう治療費を概算してもらうことは一般的でしょうか?

現在は急患でかかりつけの歯科にかかっていますが、そうした案件に長けている歯科医に依頼したほうがいいのでしょうか?
こちらは子供の未来のために最善の方法を選択したいと思っており、審美などの必要ない法外な治療費をむしり取ろうと思っているわけではありませんが、息子に落ち度がない以上(これは事故状況から確実に相手側の過失です)、治療費については絶対に自己負担になりたくありません。
おわかりになればご回答お願いいたします。

お子様の症状によっては将来の治療費を請求することもできます。
治療費は、もうこれ以上治らないという段階(症状固定といいます。)に至るまで、質問者様が実際にお支払いなさった金額について相手方に請求することができます。
症状固定後も症状の悪化を防止する必要がある、症状固定後も強い身体的苦痛が残り、苦痛を低減する必要がある場合には、治療費を請求することもできます。
症状固定時期や将来のお子様の症状については、かかりつけの歯科医の先生にご相談なさるのが宜しいかと存じます。
将来の治療費について請求する場合、将来の治療が必要となる旨の診断書や意見書、過去の診療記録等が必要になります。

かかりつけ医の先生にそのまま依頼しても差し支えないかと存じます。
ご不安でしたら、かかりつけ医の先生に相談の上、他の先生にセカンドオピニオンを依頼しましょう。