業務委託契約の中途解約について

Question

ある会社と今年の4/1から来年3/31まで1年の業務委託契約（準委任契約）を結んでいて、途中解約条項として
・委託期間が満了する30日前までに、甲乙いずれから契約解除の申し出がない場合、本契約と同一条件で、さらに6か月更新し、以後も同様とする
・甲乙いずれかは30日前までに相手方に書面にて通知する事により、契約を解除することが出来るものとする

と記載したので、10月末での解約を申し出ました。

しかし、先方は「この1年間は契約上は業務委託を続ける必要が法的にはありますよ」という回答がありました。

このケースの場合、受託者は途中解約は認められますでしょうか？

Answer 1

・委託期間が満了する30日前までに、甲乙いずれから契約解除の申し出がない場合、本契約と同一条件で、さらに6か月更新し、以後も同様とする
→ こちらは契約期間の更新についての定めかと思います。

・甲乙いずれかは30日前までに相手方に書面にて通知する事により、契約を解除することが出来るものとする
→ こちらは契約期間中の中途解約についての定めかと思われます。この条項からすると、３０日前までの書面による通知により契約の解除ができることになります。

ご留意点として、以下、ご確認下さい。
•電話やメールではなく書面で解除通知を送付したか
•他に特約などで解除の制限などが記載されていないか

いずれも問題ないようであれば、相手方の主張の根拠（契約書のいずれの条項に基づく主張なのか）を書面やメールなど証拠に残るかたちで問い質しみてもよいかもしれません。

相手が契約の解除を認めない主張に固執するようであれば、契約書を持参の上、弁護士に直接相談してみることもご検討下さい。

上記ありがとうございます。参考になりました。

一応付け加えますと、委託期間と契約の更新及び契約解除についての条項は下記の通りです。これら以外は特に中途解約については特に何も記載されておりません。

第１条（委託期間）
　・令和4年4月1日より令和5年3月31日まで

第１０条（契約の更新及び契約解除）
　・委託期間が満了する30日前までに、甲乙いずれから契約解除の申し出がない場合、本契約と同一条件で、さらに6か月更新し、以後も同様とする
・甲乙いずれかは30日前までに相手方に書面にて通知する事により、契約を解除することが出来るものとする

したがって、私の見解も30日以上前に貴社に書面で契約解約を申し出ることは法的に問題はないと考えておりますが、これらの条項を盾に契約途中での業務委託契約を解除しても問題ありませんでしょうか？

第１０条からしますと、中途解約は可能と思われます。

ありがとうございます。中途解約についてはクリアになりました。

併せて、民法651条2項を見ると、「当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。」とありますが、具体的に相手方に不利な時期とはどのようなものを指すのでしょうか？