借家で退去を迫られ困っています

借家で雨漏りがしているので 家主に修理をお願いしたら退去を迫られました。

事情があり引っ越しができないので 他にもアンテナ老朽化でテレビが映らない、玄関チャイムが壊れている、ドアの不具合で風や雪が室内に入るなどお 我慢して住んでいます。 

最初は定期借家でしたが契約満了後、 ずっと住んでよいとの事で 2年更新の普通契約に切り替えています。家主さんはこの家には 住む意思はなく売却したいと言っていたのに 立ち退かせる口実としてこの家に住みたいと言ってきています。

私の希望としては 不具合個所は修理していただき 住み続けたいです。
どうしたらよいでしょうか?

丁寧にご回答くださり、ありがとうございました。

今日、「家を売りに出しているので不動産屋(入居時の仲介業者)と話をしてください」とメールが来ました。入居者がいるのに勝手に売りに出すなんてことができるのでしょうか?

退去したくありませんが、やむなく退去するにしても1年以上先でないと困りますし、引っ越し費用や退去費用や損害費用を請求したいです。最大どれくらい、どのような費用が請求できますか?

酷い家主ですね。
 借地借家法という法律があり、借家人は賃料を滞納せずに支払続ければ、簡単には家主の立ち退き請求は認められません。
 また、賃貸人には賃借物件の修繕義務が法律上ありますので、貴殿の要求は正当です。ですので、立ち退く必要はありません。もし家主が家賃を受取らない場合には、供託する方法もあります。
 さらに、賃貸人が修繕義務を怠っている場合、修繕義務の不履行として賃料減額が認められています。ただし、その額を判断するのは難しいですし、勝手に減額した賃料しか支払わないと、賃貸人に賃料債務の不履行を理由とした賃貸借契約解除の口実を与えることになりかねません。
 また賃貸人がどうしても修繕しない場合には、賃借人が自ら費用を出捐して修繕し、後にその費用を賃貸人に償還請求するという方法もあります。しかし、この方法をとると、後に修繕費用の額の妥当性やそもそも修繕の必要性があったか否か等を巡って紛争が拡大する可能性があります。
 こういう事情で、簡単には解決しませんので、弁護士に依頼して調停外で交渉を試みるのも一つの方法です。裁判所を通じた手続としては、簡易裁判所の調停手続が考えられます。

但し、建物の築年数等にもよりますが、老朽化が激しく立て替えの必要性が相当程度認められる場合には、裁判で退去請求が認められる可能性もあります。しかし、判例をみる限り、相当老朽化した建物でも簡単には建物明渡請求は認められないことが多く、また認められる場合でも立退料の支払を条件としているケースが多いです。