遺言、遺贈に際しての金銭トラブルについて
知り合いの高齢女性に遺言書を書いていただきました。御主人が存命だったころ、子供のいない老夫婦の将来を心配し、離婚して独り身の御主人の妹に「将来の介護」を条件に養子縁組をし、同棲が始まったそうです。1年も経たないうちに御主人が事故死。実の兄が亡くなってから、みるみる妹(戸籍上は娘)は豹変しまして、虐待とも取れる言動を繰り返すようになりました。で、「家も土地も預貯金も全部あの女に取られるのはイヤだ。良かったら預貯金をもらってくれないか」と相談を受け、書き漏れなどがないように弁護士に確認してもらって(1時間5000円の相談の範疇)作成しました。どうやら、妹はその婆ちゃんの口座から毎月、必要以上の金額を引き出しているようです。その婆ちゃんは足が悪く、何年も外出しておりません。用意される食事も毎度毎度粗末なものです。どう見積もっても、(粗末な食事、週1のヘルパー、週1の風呂、月2回の訪問診療、光熱費など)3~4万円程度の出費。入ってくる年金(月15万程度)の方が出費を上回っているはずなので、むしろ貯金額は増えててもおかしくありません。私が聞いた話だと、毎月30万ほど引き出しているそうです。現在は通帳の管理は妹がしております。気が強くて、何も言えない状況です。もしかしたら、相続税のことを考えて、少しずつ婆ちゃんの預貯金をどこかへ移しているのかもしれません。婆ちゃんが亡くなった時点での預貯金額が私の遺贈対象額になるのでしょうか?それとも、通帳上、使用用途の不明な引き出し金は返金させることができるのでしょうか?
婆ちゃんから離縁の話は出ました。しかし、離縁(養子縁組の解除)はもちろん、養女の承認が必要です。独りでパートしながら一人暮らしをしていた妹。養子縁組により、都内のエレベーター付きの大きめな一戸建て、土地、5000万の預貯金、これらを相続できる権利を得ました。頑として離縁に応じない事は目に見えて分かっております。また、そんな提案をしたならば、その後の仕返しが怖いというのも事実です。
高齢女性に判断能力があるのであれば
養子離縁をしたらよいのではないでしょうか。
養女と別居するのは難しいのでしょうか。