事業承継した後の自社株買い戻し・争いの防衛策について

お世話になります。両親が代表取締役を務める会社を長女である私に継承させようという話が浮上しております。何もなければこのまま話を受け入れたいところなのですが、株にまつわる問題がありご相談させて頂きます。

私の下に妹が2人おり、全員結婚しております。両親は、事業の税金対策で15年以上前から私も含め妹、その夫達にも自社株を分け与え家族全員が株が所有している状況になっています。また全員がこの会社に席を置いており、事業分けして業務をそれぞれが取り行っております。

両親の考えとしては、自分達が分け与えた株を長女の私が事業承継した際には全て身銭を切って金銭と引き換えに買い戻すように促して来ております(お金で解決することが後々問題にならない得策だと考えているようです)。

事業を承継するには相当な責任とまた現在抱えている負債も引き受ける事になるので、覚悟を決めて取り組まなくていけない事なのですが、それと両親が分け与えた株を皆から私が買い取り回収するというのは全く合点がいきません。

また、元々私たち姉妹は仲が良くないので、妹二人とその夫たちが結託した場合、取締役を解任されこちらの立場が危ぶまれる可能性も危惧されますし、さらにはこのまま何の手も打たずにしておくと、相続の際に遺留分減殺請求を行使され遺留分の取り戻しを主張されかねないと様々な不安に苛まれております。

とてもドライな両親なので、後を継ぐ私だけに有利なように何か対策を考えてくれるようなことは一切ありえません。ですから、継承が決まる前にこちらでできる限りの対応策を考えて手を打っておきたいと思っております。

どうかアドバイスの程、よろしくお願い致します。

株は過半数持っていないと、クーデターの可能性があるからね。
買い取れるなら買い取った方がいいでしょう。
取締役も味方が過半数いないといけない。
株が過半数あれば、解任、選任ができますからね。

内藤先生、ご返信ありがとうございます。
買い取る以外の方法はないのでしょうか?

もしくは、既に株式を皆が所有している状態ですが、妹やその夫達の株を完全無議決権株式に変更して所有させ、さらに両親が所有している株式の一部を私が譲り受けて自分の株所有割合を増やした上で拒否権付き種類株式に変更して万が一のクーデターに備えるなど。

そのような変更の要件については調べないとわかりませんね。
弁護士もしくは税理士に直接相談したほうがいいでしょう。

事業承継で「問題がありそうだ」と感じたのであれば,間違いなく事業承継の支援ができる弁護士に相談すべきです。
質問いただいた内容について率直な感想は,普通は事業承継させる前に株をしっかり集めてから承継者に譲渡するけどな?です。承継してから株を集めなさいというのは無責任というほかないでしょう。

事業承継については,相続税や贈与税を猶予する特別法な,遺留分について株式価格を遺留分算定基礎額から控除したり価額を相続時でなく承継時に固定したりすることのできる特別法が定められています。

買い取る以外の方法についても,株式保有割合や状況によるので,具体的に弁護士に相談されることをお勧めします。

馬場先生、ご回答ありがとうございます!
>承継してから株を集めなさいというのは無責任
そう言って頂いて、胸につかえていた物が専門家にきちんと理解して頂けたと少し道が開そうなそんな気になりました!!

事業継承については株の問題がクリアになった段階で判断して事業継承税制を利用して免除させる方法を考えたいと思っております。

買い取る以外の方法は、株式保有割合にも関係しているのですね。
両親の言われるままに進めてしまうと、後々大変な事になるのは目に見えていますので、やはり事業継承に詳しい先生にご相談するのが良さそうですね。