口頭で貸した借金 祖母が贈与してしまった
生前祖父母が娘である叔母に600万円を貸していました。質問者は孫です。どうぞお力添え下さい。8年前の話です。借用書はありません。ただ祖父はノートに叔母に600万円貸したと明記しており、祖母も叔母に600万円は貸したものと言っています(録音済み)
祖父が亡くなり、遺産配分後に叔母の借金が明るみに出ました。父は家督は継いだが自分に借金の請求権は無い、祖母に任せるというスタンスでした。しかし、最近祖母は90歳で認知機能も落ちており、叔母が嘘を混ぜつつ言葉巧みに祖母を騙して、借金を贈与したことにさせたようです(口頭です)父はその場にいましたが、妹への情と祖母が認知でも祖母の意思ならばとその場は引いたそうです。
ですが、祖母は高齢で判断能力も落ちており、冷静に下せた判断とは私は思えません。事勿れ主義で祖母に借金の管理の責任を押し付けた父に対し怒りを感じますし、遺産配分が終わるまで借金のことを黙っていたた叔母にも不信感があります。
叔母に騙される前までは、祖母は父や私に借金の管理は任せる(録音済み)と言っていました。私は借金のことは祖母に変わり父と再度請求していきたいのですが、口頭の借金を口頭で祖母があげると言ってしまった以上、もう何もできないのでしょうか。アドバイス頂けると嬉しいです。
借金(貸金)を借金(貸金)のまま取り立てることは難しそうです。
ただ、公平を図る方法が全くないかと言えばそうでもなくて、
600万円の「贈与」がはっきりしていることを前提とすれば、
1)お祖母様が扶養を要する状態であれば、扶養義務者であるお父様とお叔母様の間で、お叔母様の負担を多くしたり、
2)(生前に不謹慎ですが年齢順として)遺産が残るようであれば、遺産分割時に特別受益として考慮して分割する
という方法があるにはあります。
一応、前提として、祖父が亡くなり、貸金の権利は、祖母が2分の1、父が4分の1を承継しています(残りの4分の1は、叔母が取得し、混同により消滅しています)。
祖母による債務の免除が、意思能力を欠いて無効であることを理由とすると、現時点で、祖母から依頼を受けて、あなたが代わりに請求することも無理ということになってしまい、矛盾が生じます。
他方、祖母が叔母の債務を免除したからといって、父の権利が消滅したことにはなりません。そうすると、現時点で、父が叔母に対し、請求する意思があるのかどうかだけのことです。父親が何もしないということでしたら、質問者さんが何かできることはなさそうです。