遺産相続協議に関して

死別した妻の父が亡くなり、死別した妻と当該相談者との間に生まれた子供(妻の父からみて孫)に対する遺産協議をしようとしたところ、「借金しかないのでむしろマイナス。相続するものはありません」と妻の兄弟(Aとする)に口頭で言われました。
死別した妻の父は法人代表者であり、事業名義ですが自社ビルも持っています。事業は妻の父が亡くなる前に、Aが代表変更をして、引き継ぎ継続しているようなのですが、どのように協議を進めていくのが宜しいでしょうか。

会社が黒字なら前代表の義父様が株を持っていて財産が黒字だった可能性があります。
弁護士をたてて遺産分割調停を起こすことをおすすめします。

追記ですが,本当に借金しかないならば義父様の死去から3ヶ月以内は相続放棄ができるのでおすすめです。しかし,会社が残っていて営業が続いているなら,借金しかないというのは疑問があります。

佐山先生、ご回答ありがとうございます。実は亡くなって3ヶ月どころか現在、1年経ってます。その間、何も協議などなく確認してみたらそのように言われたので困ってます。

そうだったのですね。そうなりますと,相続放棄はできないと思います。財産がある望みにかけて遺産分割調停を申し立て,資料を出させるのがよいでしょう。

佐山先生、ご回答ありがとうございます。資料というのは、株式以外に思いつくもので亡くなった日までの銀行口座の照会などかと思いますが、他にどのようなものが資産になるでしょう。また、それは相手側から提出してきたものを鵜呑みにするのか、客観的な提出資料の求め方ってあるのでしょうか。相手も相談役の弁護士がいると思いますので弁護士が挟まるのであればこちらにも弁護士をたて代理で行ってもらおうかと思いますが、こうした場合の費用はおいくらくらいが相場になるのでしょうか。

本人の預貯金、本人名義の不動産、本人がもっていた株式や有価証券、仮想通貨等が考えられます。会社の資産は遺産ではないのでそこは切り離してお考え下さい。
相手の弁護士や税理士に頼んでも守秘義務を理由に断られる可能性が高いです。
資料は調停を起こしてから任意に開示を求め、応じなければ「調査嘱託」という手続きを使って銀行等に照会をかけることになるでしょう。

不動産は、相続登記が済んでいなければ市役所ないし区役所に、お子様と義父様のつながりがわかる戸籍一式を揃えてもちこみ、「名寄せ」という手続きをすると、分かると思います。遺産分割協議書の偽造等により既に相続登記されてしまっている場合は、住所などに当たりをつけて登記名義を調べて探すことになるでしょう。

代理人弁護士を立てられるのはおすすめですが、現代では、各々が自由に価格設定をしていますので、特に相場はお示しできません。ただし、かつて日本弁護士連合会が設けていた報酬基準を踏まえて価格設定している弁護士は一定数いると思いますので、それが一応の目安となるでしょう。

佐山先生、大変丁寧なご回答有難うございました。
千葉の案件ですが、ご対応可能でしたらご連絡させていただくかもしれません。
その際はどうぞ宜しくお願いいたします。

ご連絡ありがとうございます。いつでもお待ちしておりますのでお気軽にご相談下さい。

事業は妻の父が亡くなる前に、Aが代表変更をして、引き継ぎ継続しているようなのですが、どのように協議を進めていくのが宜しいでしょうか。
  会社の株式も遺産となります。
  それも含めて黒字なのか債務超過なのか確認する必要があります。
  まずは、遺産と負債を明らかにするよう相手に求めるのが良いと思います。
  会社の財産と負債は遺産ではありませんが、会社の財産と負債等がわからないと
  会社の株の価値はわかりません。
  会社の決算書も出すよう求めた方が良いと思います。
  弁護士に面談で相談された方が良いかもしれません。

会社の株式というのはお父様がお持ちの株という意味でしょうか?
お父様ご本人の遺産と負債を明らかにする為に会社の財産と負債を確認するのですね。自分自身で動くのは難しそうですね。まずは、弟さんの意向と話を聞いてみたいと思います。